シンラジェン不正の取材めぐりMBCとチャンネルAが報道倫理攻防

 チャンネルAは、MBCの報道直後に放送されたニュース番組の終わりに「社会部のイ某記者がイ・チョル元代表側から『検察から善処する(刑を軽くする)という約束を取り付けてほしい』とお願いされたという事実を把握し、即座に取材の中断を指示した」として「情報源との対応に問題があったかどうか、真相を調査中」と説明した。さらに「MBCは、検察に善処の約束を要求した情報源とチャンネルAの記者が会う場面を隠しカメラで撮影し、取材スタッフから記者との会話を録音したものを入手して報道した」として「MBCが、問題の本流であるシンラジェン事件の政官界関連疑惑と関係のない取材に執着した意図と背景が疑わしい」と主張した。

 MBCの報道で、チャンネルAの記者と電話で話したと報じられた検事長は「シンラジェン事件の捜査を担当しておらず、捜査状況も分からない。メディアに捜査状況を伝えたり、質疑したことと同じ内容の会話をしたりした事実は全くない」として「『録音ファイルは存在するはずがないため、報道する前に私の声に間違いないのか必ず確認するようお願いする』との立場をMBCにも事前に伝えた」と話した。

 しかし、同日MBCの報道が出た約4分後、崔康旭(チェ・ガンウク)元青瓦台(韓国大統領府)公職紀綱秘書官はフェイスブックに「MBCニュースデスクが検察とメディアの癒着をあばく大スクープを放った」として「ストロー(該当の検事長)は1か所だ。誰でもみんな知っている、まさにあいつ」と書き込んだ。崔元秘書官が所属する与党系「開かれた民主党」も、即座に声明を出し「法務部長官は報道で言及された検事長などについて、直ちに監察に着手せよ」と主張した。

イ・ジョング記者
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