【寄稿】21世紀の親中事大主義が屈辱的な理由

 韓国に対する当面の脅威は北朝鮮からやって来るが、韓半島(朝鮮半島)を飛び越えて東アジア全体に視野を広げれば、歴史的に韓国の自主独立をじゅうりんしてきた勢力は、例外なく圏内にある新興覇権国家だった。豊臣秀吉の日本が、皇太極の清が、そして明治時代の日本が朝鮮を侵略したのは、彼らが当時の覇権を掌握するためには朝鮮の支配は必須であり、朝鮮が一国でこれに対抗する力がなかったためだ。「現在の東アジアの覇権国家は中国で、21世紀中に日本が覇権を掌握する可能性はない。韓国の安保利害関係は、構造的に中国とは対立せざるを得ず、この点では日本と一致するという意味だ。

 中国の勢いにおびえ、親中屈従を追求することは、明治時代に親日を選択することと「大勢便乗(bandwagon)」という点では同じだが、決定的な違いがある。一つは、朝鮮が開放と開化の道を進む上で、明治の日本からは学ぶことがあったものの、現在の中国からは見習うべきことが一つもないという点だ。もう一つは、これからは同盟という強固な保険があり、中国の覇権に脅威を感じる他の国家と手を握ることもできるという点だ。朝鮮半島に領土的な野心のない圏外強国との同盟が不可能だった時代には、圏内の覇権勢力の属国や植民地に甘んじることが避けることのできない宿命だったが、今ではわれわれにも代案がある。21世紀の親中事大主義が、前世紀の親日よりも恥辱的な理由だ。

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