70億ビュー…韓国のウェブトゥーンを花開かせた『ココロの声』14年間の連載にピリオド

世界市場を席巻したKウェブトゥーン

■連載期間中、締め切りを一度も破らなかった最長寿ウェブトゥーン

 作者のチョ・ソクは『ココロの声』の連載期間中、一度も締め切りに遅れたことがない。連載開始から10年たつまで、毎週2回(火・金)連載するため結婚式もすぐに挙げられず、2016年に少し遅れて結婚式を挙げた。刺激的な素材もなく家族の日常を愉快に描くことで小学生から社会人まで多様なファンを確保した。チョ・ソクは29日、連載を終えるにあたり、「すべて描き尽くしたという心境で『ココロの声』を終えることができ、運がいいと思う。引退ではないから、この気持ちを胸にほかのウェブトゥーンも一生懸命描きたい」と心境を語った。

 あるウェブトゥーンの作者は「韓国のウェブトゥーンは2000年代半ば、出版漫画からデジタル・コンテンツに本格的に移行する時期にチョ・ソクという『スター・ウェブ漫画家』が登場したことで急成長できた。今は『第2のチョ・ソク』を夢見る若手ウェブ漫画家がKウェブトゥーンの新たな原動力となっている」と評した。

■次世代の韓流になった「Kウェブトゥーン」

 Kウェブトゥーンはここ10年間で厳然たる一産業に成長した。KT経済経営研究所は昨年出した報告書で、2013年に1500億ウォン(現在のレートで約135億円)水準だった国内外のKウェブトゥーン市場が2020年に初めて1兆ウォン(約900億円)を超えると予測した。ネイバー・ウェブトゥーンやカカオ・ウェブトゥーンが海外で人気を得て、昨年の関連売上高は既に1兆ウォンを突破したという分析もある。ネイバー・ウェブトゥーンは昨年の時点で月間訪問者(MAU)数6000万人、月間ページビュー105億ビューを超えた。ネイバー・ウェブトゥーンは韓国をはじめ100カ国・9言語で配信されている。単に韓国で人気のあるウェブトゥーンを翻訳するのではなく、現地でウェブ漫画家を発掘することもある。カカオの日本子会社カカオジャパンが運営するウェブトゥーン・アプリ「ピッコマ」は今年4月、MAUが380万人に増えた。

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