韓国の国富は85%が不動産、3年で1000兆ウォン増加

韓国の国富は85%が不動産、3年で1000兆ウォン増加

 1年間で韓国では資産価値が1000兆ウォン以上増えた。しかし、資産価値上昇分の80%が不動産価値の上昇分だった。特に住居用不動産の価値は昨年、347兆1000億ウォン(約31兆円)増え、総額5000兆ウォンを突破した。急激な住宅価格上昇で国全体の家計簿が豊かになったようにみえる錯覚は生じるが、実際に国民が感じる生活の質とは開きがある。

 韓国銀行と韓国統計庁が21日発表した「2019年国民貸借対照表」によると、昨年末現在で韓国の国富は1京6621兆5000億ウォンで、前年末に比べ6.8%(1057兆7000億ウォン)増えた。

 国民貸借対照表は毎年末を基準に家計、企業、政府など韓国の経済主体が保有する国内外の資産を全て合計した国富を記録した一種の会計帳簿だ。韓国経済がこれまで積み上げてきた資産の状況を把握する目的で1995年から作成されている。

■3年間で居住用不動産の価値1000兆ウォン上昇

 昨年の国富の増加分は80%に当たる851兆ウォンが不動産の価値上昇分だった。家計の資産と同様、国全体の資産も金融資産と非金融資産に大別されるが、韓国が保有する純金融資産(金融資産から金融負債を差し引いた額)は580兆ウォンで、国富全体の3.5%にすぎない。残りは非金融資産で、その大半が不動産だ。

 昨年末に韓国鑑定院の鑑定評価結果と地価変動などを総合して求めた不動産資産価値は1京4210兆ウォンで、国富の85%を占めた。建設資産と土地資産を合計した額だ。

 特に住居用不動産の価値は総額5056兆8000億ウォンで、初めて5000兆ウォンを突破した。1年で住居用不動産の価値は7.4%(約347兆ウォン)増えた。手綱を離れた住宅価格が上昇した結果だ。住居用不動産の価値は16年末に4000兆ウォンを突破(4005兆2000億ウォン)し、文在寅(ムン・ジェイン)政権発足からわずか3年で1000兆ウォン以上も上昇したことになる。

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国の国富は85%が不動産、3年で1000兆ウォン増加
  • 韓国の国富は85%が不動産、3年で1000兆ウォン増加

right

あわせて読みたい