【コラム】ピンクのワンピースに罪はないけれど

 正義党比例代表の柳好貞(リュ・ホジョン)議員(28)の「ピンクのワンピース」騒動を目にして残念に思った。率直に言って、非難されたり揶揄(やゆ)されたりするほどの服ではないと思った。「市民の代弁をする国会ではどんな服でも着ることができなければならない」「男性中心の国会を打ち破ってみたかった」「進歩系政治家がやることと言えば、引っかき回して傷にすること」という柳好貞議員の言葉も一理ある。

 しかし、「どんな服を着ても、仕事さえうまくできればいい」という論理には同意しかねる。国会は自分のやる仕事さえうまくやればいいという事務室ではない。国会議員は重要な情報を隠そうとする官僚や汝矣島(国会)を探りながら「すき」を見つけ、ロビー活動をする企業や怒り心頭の利害当事者たちに会って説得し、闘うのが仕事だ。ジャングルではトラも擬態するためしま模様で自分自身を守りながら狩りをする。

 柳好貞議員が中年男性議員の顔色をうかがう必要はない。高価なオーダースーツを着ろということでもない。ただ、その日着る服が少数野党議員にまですがりつきたい思いをしている庶民たちに信頼感を与えることができるのか、常任委員会で言葉をしょっちゅう翻している長官を追い詰める際にすきのない服のか、考えれば答えが出てくるだろう。りりしい国会議員として定着するよう願う。

ニューヨーク=鄭始幸(チョン・シヘン)特派員

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