元CIA職員「韓国警察はワールドクラスだが、北スパイの摘発は困難」

 フレミング氏は、韓国政府の対共捜査権移管決定の背景には現与党勢力の学生運動時代の経験があるとして「この決定の根源は、今後なすべきことに比して関連性が非常に薄い(much less relevant)」と主張した。フレミング氏は「韓国の与党である民主党の主な党員は学生運動家時代に国情院の前身機関(中央情報部。KCIA)に拘束されたり、ひどいときには拷問を受けたりした」として「韓国政治の状況からは十分に予想できることだった」と記した。

 フレミング氏は、韓国は英国のMI5改編例を参考にすべきだと提案した。第2次世界大戦が起こると、英国のウィンストン・チャーチル首相はナチス・ドイツとの諜報戦で勝利するため、英国の安全保障組織であるMI5のトップを秘密情報部(SIS)出身の将校に交代させた。フレミング氏は「MI5は適切なリーダーシップ交代でナチスとの戦争に勝利できた」と記した。

 さらにフレミング氏は、MI5のハイブリッド組織も参考に値すると指摘。「MI5は警察・対外情報組織のどちらか一方ではなく、双方を合わせたハイブリッド」だと強調し、その上で「柔軟な、状況中心のアプローチ法のおかげで、MI5は英国民全般の利益に最適化された決定を下すことができる」と評した。

 フレミング氏は、韓国にいたとき直接相手をしたこともある北朝鮮について「北朝鮮の人間はやる気に満ち、資源が豊富で、仮借なき存在」だとし「私の経験に照らしてみると、彼らを甘く見たりあなどったりしてはならない」と警告した。

 また、現在の韓国の状況について「不利な国境線と核兵器の存在を考慮すると、第2次大戦当時の英国よりも危険な状況といえる」と指摘した。

キム・ユンジュ記者

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