画面の中のユン・サンエさんは「ホルト児童福祉会を通じて米国で養子縁組された。双子の姉と兄がいるとは想像だにしていなかった」と話した。ユン・サンエさんは米国に養子に出され、「デニス・マッカーシー」として暮らしていた。行方不明になった時3歳だったユン・サンエさんは、自分の名前を「ムン・ソンエ」と間違って覚えていた。本名がユン・サンエであることも今回初めて知ったという。
44年前に行方不明になった家族と再会できたのは、今年1月に施行された「海外韓国系養子家族捜し」制度のおかげだ。在外公館で海外に養子に出された韓国系の人の遺伝子を採取して警察庁に送れば、行方不明者家族の遺伝子情報と照合できるようになった。ユン・サンエさんは米ボストン総領事館を通じて遺伝子を韓国に送り、イ・ウンスンさんの実の娘であることを国立科学捜査研究院が確認した。警察によると、現在14カ国の在外公館の34カ所で海外養子を対象に遺伝子検査を実施しているとのことだ。34カ所の在外公館管内における海外養子だけで約16万7000人に上る。