李・元大統領は身体検査や所持品の領置、収容記録簿の写真撮影など一般囚人と同じ入監手続きに臨み、拘置所12階にある広さ4坪ほどの独房に収容された。2018年3月22日に拘束された後、翌年3月6日に保釈されるまで過ごしていたのと同じ場所だ。この独房には、一般収容者と同じくテレビと鏡、布団・マットレスなどの寝具類、食卓を兼ねた机、私物入れ、シンク、清掃用具などが備え付けられている。元職大統領の収容例などを考慮し、専担の教導官(刑務官)も指定された。刑が確定した既決囚は、拘置所にとどまって受刑者分類作業を終えた後、刑務所へ移監される。ただし李・元大統領は、元職大統領という点や高齢・持病などを考慮し、刑務所への移監を行わず東部拘置所で刑に服する可能性が高い。
「元職大統領の礼遇に関する法律」は、禁固以上の刑が確定した元職大統領について、警護・警備を除く礼遇を享受できないと定めている。これにより李・元大統領は、年金支給や交通・通信およびオフィスの提供、本人と家族に対する治療などの礼遇がはく奪される。ただし、金潤玉(キム・ユンオク)夫人に対する警護は大統領警護処が引き続き担当する。捜査と裁判の過程でおよそ1年にわたり拘置所に収監されていた李・元大統領の残りの受刑期間はおよそ16年で、刑期を全て終えると、95歳の2036年に釈放される。