「月城原発はもっと稼働できます」との実務者の言葉に元長官「お前、死にたいのか」

監査院調査で発覚した脱原発圧力

 すると、白前長官は「原発をそれまで稼働すると青瓦台に報告しろというのか。なぜそんな報告書を作成したのか」「君は死にたいのか」などと激怒し、「即位稼働中断の線で再検討しろ」と指示したという。この報告は青瓦台の文美玉(ムン・ミオク)科学技術補佐官が月城原発1号機を訪問後、「外壁に鉄筋が露出している」という文章を青瓦台のイントラネットに書き込み、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が側近に「(月城原発1号機の)稼働中断をいつ決定するのか」と質問した直後に行われたという。政府関係者は「文大統領の発言を伝え聞いた白前長官が『時限的稼働』という報告を上げた産業通商資源部の職員を叱責したと聞いている」と話した。

 翌日原発担当幹部が「即時稼働中断」を盛り込んだ報告書を作成すると、白前長官は「最初からこうすればいいんだ」と言い、「青瓦台にこのまま報告するように」と指示したという。修正された報告書は青瓦台に報告された。産業通商資源部の職員は監査院の調査に対し、「白前長官の叱責を聞き、侮辱されたと強く感じた」と証言したという。ただ、白前長官は監査院の監査に対し、そんな指示を行ったことはないと否定したとされる。

 監査院は監査過程で原電産業政策課長が時限的稼働の必要性を指摘した最初の報告書など「月城原発1号機早期閉鎖推進案」の文書が削除されているのを確認したという。監査院は10月20日、月城原発1号機の監査結果発表を通じ、産業通商資源部の担当者のパソコンから関連資料444件が削除されていたことを明らかにした。監査院はうち324件を復元したが、残る120件は復元に失敗したという。青瓦台が月城原発1号機の早期閉鎖決定過程に介入していたことを隠すための組織的な証拠隠蔽ではないかと指摘されている。

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チョ・ベッコン記者
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