【独自】フェンス越え亡命の北朝鮮住民、哨所5カ所を通過するも韓国軍は気付かず

軍事境界線以南を12キロ歩き回った後、フェンスを越えるまで一切制止なし
韓国軍「地形が峻嶮(しゅんけん)で警戒作戦に限界」

 韓国軍では、A氏が韓国軍の集中監視・捜索区域を2泊3日にわたり何らの制止なく歩き回ったことについて「地形地物のせい」としている。韓国軍は先月、最前方地域のフェンスを報道陣に公開し「東部前線の場合、地形が峻嶮(しゅんけん)で警戒作戦に限界があることは避けられない」と説明した。戦備態勢検閲室は7日の尹議員室への報告で、A氏がフェンスを越えた後、GOP部隊の人員が出発したが、現場に到着するだけで30分かかったことを明らかにした。

 A氏のフェンス越え当時、韓国軍はTODでこれを見守っていたが、自動録画はされなかった。当時、GPが工事中という理由でTOD関連装備をGOPに移しており、一部のケーブルをきちんと連結していなかったからだ。韓国軍では、A氏のフェンス越えの後、現場で当時の状況を再現したが、このときもまた動作監視センサーは鳴らなかったと伝えられている。なおA氏は、2度試みた末にフェンス越えに成功したという。

 これに先立ち韓国軍は先月、「フェンス警戒システムの主要構成品の一つである『上端感知誘発機』のねじが外れており、警報音が鳴らなかったと推定される」と発表していた。尹議員は「韓国軍が毎回完璧だと大言壮語してきた科学化警戒システムが、たびたび突破されている」とし「現政権が語る『開かれた国防』とは、たびたび警戒が突破されることで『南北間の自由往来』とはこういう形態を言っているのではないかと疑念を抱く」と批判した。

■「世界の軍事力ランキング」韓国6位、北朝鮮25位、日本は?

梁昇植(ヤン・スンシク)記者 , ウォン・ソンウ記者
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