「ため口は駄目」…韓国陸軍の元士らが参謀総長に反旗

「若い将校がため口で指示するのは当然」とする陸軍参謀総長の発言を問題視

 一部では、最近一部の部隊で副士官らが将校に対して集団でセクハラを行ったことや、命令に服従せず軍の指揮系統を混乱させる事件が相次いでいることと同じ流れとの見方もある。昨年5月に陸軍のある部隊では、中士(准尉)1人と下士官3人が若い男性将校らにセクハラを行った容疑で身柄を拘束された。また最近も国防部(省に相当)軍事警察大隊で年長の男性副士官らが自分たちよりも若い女性将校らにセクハラなどを行ってきた問題が表面化した。青瓦台(韓国大統領府)国民請願には16日午後、「陸軍総長をあり得ない理由で人権委に陳情し、軍の指揮系統を混乱させた副士官らに対して厳重な懲戒を加えることを求める」という内容の請願がアップされ、17日午後までに2500人以上がこれに賛同した。

 一方で「『軍の脊椎』とも呼ばれる副士官への礼儀と尊重はもっと必要」という次元から、今回の問題に対処すべきという声も根強い。米軍や英軍など欧米諸国は専門性を持つ副士官に格別な待遇を行っている。とりわけ米軍の主任曹長の場合、将校クラスの部隊長とほぼ同じ立場で公式の行事に参加するほどその地位が高い。また米軍など英語を使用する外国の軍隊の場合、尊敬語を使用しない言語の特性上、ため口が問題になることはないという。米軍の文化に詳しいある予備役将校は「米軍将校らも副士官が自分たちよりも年上で年齢が高い場合、その年齢に応じて礼儀を持って接する」とコメントした。

 今回の問題を逆に発展あるいは問題解決の機会にすべきとの指摘も出ている。首都防衛司令官を務めた保守系野党・国民の力所属のシン・ウォンシク議員(予備役陸軍中将)は「軍の二つの柱は将校たちと副士官団だが、将校は管理者、副士官は専門家グループとして互いを尊重し、協力しなければならない。それによって初めて戦闘力を最高に高め、維持することができる」とした上で「今回の問題をきっかけに、将校団と副士官団が制度として疎通の場を設け、互いの苦労や不平などを把握し、問題を解決するきっかけにしてほしい」との考えを示した。

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ユ・ヨンウォン軍事専門記者
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