【社説】「尹錫悦がいなくなり、泥棒たちの村は平和を取り戻しました」

【社説】「尹錫悦がいなくなり、泥棒たちの村は平和を取り戻しました」

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は権力による不正を暴いてきた尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長が辞表を提出すると、待っていたかのように受理した。政権寄りの検事を留任・栄転させる人事に反対していた申ヒョン秀(シン・ヒョンス)青瓦台民情首席秘書官の辞表も同時に受理した。

 尹総長が去ると、検察組織を犯罪の巣窟かのように批判してきた与党は急に静かになった。検察の捜査権剥奪のために推進してきた重大犯罪捜査庁設置法の発議もこっそり先延ばしした。国の命運が懸かっているかのように騒いでおいて、尹総長が辞任すると、「現時点で急に推し進める必要はない」と言った。尹錫悦一人を無力化するための法律だったことになる。

 野党の院内代表は「尹錫悦が消えた世の中、泥棒たちの村に平和が訪れた」「検察が消えたら国全体が平穏だ。こうするために検察を手足をばらばらにしたのか」と述べた。文大統領は昨年1年間、秋美愛(チュ・ミエ)前法務部長官を先頭に尹錫悦追放に国政のエネルギーの大半をつぎ込んだ。その目標が達成されるや、政権全体に薫風が吹いた。

 捜査機関の指揮系統を「政権側一色」にする作業は間もなく完成する。青瓦台の民情首席秘書官に就任した金晋局(キム・ジングク)氏は民主社会のための弁護士会(民弁)副会長、盧武鉉(ノム・ヒョン)政権の青瓦台法務秘書官出身であり、朴範界(パク・ポムゲ)法務部長官と李容九(イ・ヨング)法務部次官は尹錫悦無力化のために大統領が直接選んだ。金昌竜(キム・チャンリョン)警察庁長、南球俊(ナム・グジュン)警察庁国家捜査本部長も盧武鉉・文在寅政権下の青瓦台出身だ。次期検察総長には李盛潤(イ・ソンユン)ソウル中央地検長をはじめとする政権の忠犬の名前が挙がっている。

■2020年世界幸福度ランキングで韓国61位に低下…最も幸せな国は?

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • 【社説】「尹錫悦がいなくなり、泥棒たちの村は平和を取り戻しました」

right

あわせて読みたい