サムスン半導体事業、「技術・設備・投資」の三重苦…スマートフォンの競争力にも警告音

 後発走者が技術格差を克服するためには投資が必須だ。しかし、首位TSMCが格差を維持するため、攻撃的な投資を行っているのに対し、サムスン電子はそれに追い付けずにいる。TSMCは今年初め、280億ドル(約3兆600億円)の投資計画を表明したのに続き、先月には今後3年間に1000億ドル(約10兆9000億円)を追加投資すると発表した。サムスン電子は2019年、ファウンドリーをはじめとするシステム半導体の競争力強化に2030年までに133兆ウォン(約12兆9000億円)を投資し、業界トップになると宣言したが、TSMCはわずか4年間にそれを上回る資金をつぎ込む。日経はサムスンについて、「4兆円規模の投資を予定するものの、DRAMなど半導体メモリー向けが過半を占め、受託専業のTSMCと比べれば投資規模は見劣りする」と報じた。

 最先端工程でTSMCとの格差を縮められない原因としては、設備の確保失敗を挙げた。日経は「(TSMCがオランダASMLの先端設備を大量確保すると、)危機感を覚えたサムスンはトップの李在鎔(イ・ジェヨン)副会長が20年秋に、コロナ下にもかかわらず装置確保の直談判のためにオランダに飛んだ」とした上で、「足元では購入台数を増やしているものの、いち早く装置を確保したTSMCほどには生産技術を蓄積できていないのが現状だ」と分析した。

■「世界で最も価値のあるブランド」サムスン6位、日本企業は?

パク・コンヒョン記者
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