海運業者の韓国パッシングも影響…海運大乱は下半期も続く見通し

海運業者の韓国パッシングも影響…海運大乱は下半期も続く見通し

 釜山市江西区の釜山新港にあるターミナルの埠頭では6月17日、1万1000TEU(20フィート標準コンテナ換算)級と5000TEU級のコンテナ船2隻が停泊し、貨物の船積みを待っていた。それぞれ欧州と米西海岸に向かう船で、韓国の海運会社HMM(旧現代商船)が緊急投入した臨時船舶だ。以前には船1隻への船積み作業に1日かかることはなかった。最近は2日かかることが頻繁にある。山のように積み上がったコンテナから積み出す貨物を選び出すのに時間がかかるからだ。HMM釜山運営チームのイ・スドン部長は「埠頭の回転率が低下しているため、スケジュール通りに接岸できずに海上で最長1日待機してから入港する船舶もある。稼働できる船は全て動いているのだが、船は不足が続いている」と話した。海運業界の専門調査機関アルファライナーによると、全世界のコンテナ船の遊休率は4月末現在で0.8%。修理中の船を除けば、事実上全世界の全ての船が投入されている状況だ。

■コンテナの山動かすテトリスゲーム

 釜山新港のコンテナヤードではレールマウント式ガントリークレーン(RMGC)と呼ばれるクレーン38基が休みなく動いていた。積み上げられたコンテナがあまりに多く、船舶に積み込む貨物を探すためにコンテナをテトリスのように動かす作業を続けている。6段に積み上げたコンテナで最下層にあるコンテナを取り出すためには、上にある5段のコンテナを動かすまで待たなければならない。

 最近韓国海運業界では空きコンテナの争奪戦も起きている。荷役作業の遅延で欧米の港湾で船舶が入港待ちとなり、10日以上も海上に足止めされれば、船だけでなくコンテナも足止めとなる。このため、空きコンテナの在庫を管理する各ターミナルには問い合わせ電話が殺到している。一部の荷主は穴が開いたり、老朽化してさびついたりしたコンテナを修理、清掃して使うほどだ。輸出業者の経営者は「以前は欧州に毎月コンテナ100個分を輸出していたが、現在は20個も送れない。輸出する製品がないわけではなく、コンテナが確保できないからだ」と話した。

 空きコンテナが見つかったとしても問題はまだある。最近釜山新港と隣接するノク山工業団地などの倉庫前ではコンテナを載せた大型トレーラーが列を成している。港までコンテナを積んできても、ターミナルが満杯で入れないため、民間業者が運営する保管所にコンテナを下ろそうとしているのだ。

■「コロナ禍でも善戦した韓国、経済大国9位に」…OECD見通し

ソン・ヘジン記者
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