清海部隊34陣が出国する前から最近まで、韓国軍当局は隊員らへのワクチン接種について一度も検討していなかったことが20日までに分かった。韓国軍は清海部隊での集団感染が報じられた際、ワクチンを接種しなかった理由について「副作用への対応の懸念」「コールドチェーン輸送の難しさ」「ワクチンを製造する製薬メーカーによる国外への持ち出し不許可」などをその理由として上げたが、これらの説明についても「その場しのぎ」で考え出した可能性が指摘されている。
韓国の保守系野党・国民の力のイ・チェイク議員が韓国国防部(省に相当)と疾病管理庁から提出を受けた資料によると、清海部隊の作戦を指揮する合同参謀本部は国防部に対し「ワクチン接種の必要性」について文書で一度も伝えていなかったという。文武大王は海軍所属だが、出港後は合同参謀本部の指揮を受けることになっていた。派兵現場の人員や装備の現状報告も合同参謀本部が受けるという。ある韓国軍関係者は「戦闘力や作戦の成否に直結する集団感染という偶発的な事態について、合同参謀本部はこれらに備える計画を取りまとめることをせず、また長官に報告もしなかった。これは納得し難い」と指摘した。