不潔な飲食店は米国でも問題になった。あるハンバーガー店の従業員は鼻くそを食材に投げ入れているところを隠しカメラに撮られた。ニューヨークで飲食店100カ所の衛生状態をチェックしたところ、87カ所でゴキブリやネズミが見つかったこともある。米国の市民社会は断固対応することで問題を解決した。ニューヨーク州選出の上院議員は本気で不衛生なレストランの店名を公表した。韓国でもそうすべきだ。
世界最高の権威を誇る「ミシュランガイド」には味が良いだけで載るわけではない。清潔さまで評価対象になっているという。格安で楽しめる名店を紹介する「ビブグルマン」にリストアップされたソウルのヘジャンクク(内蔵スープ)専門店に行ってみると、テーブルに油汚れ一つなく、容器もスプーンも清潔だった。厨房を開放しており、内部がはっきり見えて安心できた。味さえよければ汚いことには目をつぶってきた時代は終わりを告げるべきだ。スープが入った容器に親指を入れて持ってくるのだけはやめてもらいたい。それを直すことは難しいことだろうか。「味は最高ではなくとも、衛生には自信あり」という飲食店があれば、すぐに行きつけの店にしたい気分だ。
キム・テフン論説委員