容疑者らのうち3人は、17年から19年にかけて中国やカンボジアで北朝鮮工作員と少なくとも3回接触した疑いが持たれている。A容疑者(拘束)は17年に中国の大連で北朝鮮工作員「チョ○○」と会い、「南側で同調勢力を組織せよ」という指令を伝達されたと分かった。A容疑者が韓国に戻った後、一味は北朝鮮の指令に従って「自主統一忠北同志会」を組織しようとした-と国情院は判断した。国情院は当時、大連でA容疑者がチョ○○とタクシーに乗る写真を撮影したという。
またB容疑者(拘束)は18年にカンボジアのプノンペンに向かい、北朝鮮工作員「チョ○○」および「リ○○」と2日にわたって中華料理店や野外カフェなどで会ったことが分かったという。国情院は、B容疑者と北朝鮮工作員が一緒にバイクタクシーに乗って移動する映像も確保したと伝えられている。その後、19年にB容疑者とC容疑者(拘束)は、中国の瀋陽にある大手スーパーのロッカーに北朝鮮側が置いておいた活動費2万ドルを受け取ったことが分かった。
一味は今月2日の令状実質審査で容疑を全面否認した。A容疑者は17年の「大連接触」について「当時中国に留学中だった子どもの教育問題を巡り、現地で会った人の一人だろう」とし、B容疑者は18年の「プノンペン接触」について「旅行に行っただけ」と答えたと伝えられている。また、19年に北朝鮮から受け取ったことが分かった2万ドルについても、B容疑者およびC容疑者は「そんなカネを受け取ったことはない」と主張したという。しかし当局が確保した一味のUSBメモリーからは「2万ドルを無事受領した」という趣旨の内容を収めた報告文が発見されたと伝えられている。