問題はその後だ。オリンピックに出られるとは思ってもいなかったので、実際に出場が決まってからの特別な計画は全くなかった。ロウ氏は「ゴルフに例えれば、アマチュア選手権で何とか優勝できた選手たちが、突然マスターズ大会に出場したようなものだ。韓国のラグビー関係者たちはこの大きな違いを理解できなかったようだ」と振り返った。その上コロナ渦まで重なった。韓国を離れようとした時にOK金融グループの崔潤(チェ・ユン)会長に会って考えを変えた。ラグビーを愛することと、日本語に通じるという共通点で意気投合した。崔会長が今年からラグビー協会会長に選出されたことで、ロウ氏も協会と初めて正式契約を結んだ。
「韓国ラグビーにこれ以上の奇跡はない。オリンピックの出場権獲得に全てを使ったからだ。これからは本当に取り組まねばならない。選手の育成と選抜、練習方法など全てを見直すため今後2年かけて全力を尽くす。可能性を確認したので、韓国という3回目の挑戦を選んだ。来年はラグビー・ワールドカップの予選とアジア大会があり、その翌年にはパリ・オリンピックの予選もあるので今が本当に重要な時期だ。切迫したチャンスだ。私は外国人なので、できることは何としてもやりたい」と意欲を示した。
ヤン・ジヘ記者