鄭長官は文在寅(ムン・ジェイン)政権が掲げる北朝鮮への支援や終戦宣言構想と関連し、「北朝鮮は実際に核兵器を放棄すると思うか」との問いに「難しい質問だ」とした上で「北朝鮮への補償についての提案に小心になる必要はない。さほどデリケートではない人道分野から支援を始めることができる」との考えを示した。鄭長官はさらに「米国はまだ準備ができていないが、今は制裁の緩和について考慮すべき時期だ」「北朝鮮は4年にわたりモラトリアム(核実験と長距離ミサイル発射の猶予)を維持しているからだ」と主張した。
鄭長官の発言について韓国の保守系野党・国民の力はこの日「中国の外交部長官なのか、あるいは北朝鮮外相なのか。大韓民国外交部長官でないのは確かなようだ」と批判した。
一方で鄭長官は米外交問題評議会での対談後に米国務省のブリンケン長官、日本の茂木敏充・外務大臣との3カ国外相会議に出席した。韓国外交部は「3人の外相は韓半島情勢について評価し、アフガニスタンやミャンマー情勢についても意見を交換した」と伝えた。韓米の両外相は直後に行われた二者会談で「北朝鮮との対話が急がれる」との点で一致し、さらに「より創造的な形」で北朝鮮に関与する方策について意見交換したという。韓国外交部が伝えた。韓米両国は協議を行うたびに北朝鮮への人道支援について重点的に話し合ってきたが、今回の韓国外交部と米国務省の発表にこの問題への言及はなかった。