「高費用に供給不安定」…GMとルノー、韓国での車生産削減へ

研究開発・販売主体の戦略へ…雇用も減少する可能性

 生産規模の縮小に伴いリストラを断行することになったルノーサムスンの状況も、韓国GMと似ている。特にルノーサムスンは韓国GMとは異なりR&Dが弱いため、単なる販売組織に格下げされるとの懸念も出ている。

 ルノーサムスンの17-20年の年間生産台数は26万台、22万台、16万台、11万台と減少し続けた。今年は10万台前後にとどまる見通しだ。本社であるルノーグループはルノーサムスンについて、収益性の改善が必要な代表的な事業場と見なし、韓国が生産基地にふさわしくないとの認識を示したわけだ。

 その代わりにルノーグループは先月、中国最大の民営自動車企業・吉利汽車と共にエコカーの開発計画を発表し、吉利がボルボカーズと共に立ち上げたブランド「リンク&コー」が開発したエコカーについては、ルノーサムスンを通じて韓国市場で販売する計画を発表した。

 世界的な自動車ブランドであるGMとルノーグループは、韓国の高い生産品質と生産性を認め、韓国に生産基地を構築した。しかし、通常賃金と最低賃金の引き上げによって人件費が高騰した上、労使の対立が続いて供給が不安定になったことで、今後は韓国で研究開発や販売など非生産組織を運営する方向で戦略を転換しようとしている。

 ある自動車専門家は「韓国は世界的な水準の研究開発力を保有し、販売市場もかなり大規模だが、生産費が高騰し、完成車の生産にふさわしくない環境に変わってきている」として「このような傾向が続けば、世界の自動車メーカー各社が韓国で創出する雇用の総数は間違いなく減少するだろう」と指摘した。

■韓国が2020年自動車生産量5位…1位は中国、日本は?

ヨン・ソンオク記者
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