中国が加入申請したから? 韓国政府「CPTPP加入申請、決定が近づいた」

8年続いた曖昧な態度がなぜ突然変わったのか

■「中国が申請したので韓国も申請するか決める」

 韓国政府がCPTPPへの加入決定を急ぐようになった背景の一つが中国だ。洪副首相は「中国と台湾が突然加入申請書を提出したのは、韓国が検討を行うに当たり考えてもいなかった重要な変数だ」と述べた。

 中国は先月16日に突然CPTPPへの加入を申請した。CPTPPに加入するには加盟する11カ国全ての同意を得なければならないが、「市場の開放性」「国営企業への補助金」「デジタル貿易」「労働・環境分野の規範」が相対的に高くない中国がCPTPPのドアをたたいたのだ。仁荷大学の鄭仁教(チョン・インギョ)教授は「中国もCPTPP加入申請書を出したのだから、韓国も出せないことはないと考えたようだ」との見方を示した。韓国政府関係者の説明によると、「最近は英国などCPTPPへの加入を打診している国が増えていることもあり、今のこの時期を逃せば加入交渉が複雑になりかねない」との見方も考慮されたという。

 中国についてはCPTPP加盟国の日本とオーストラリアが反対の意向を示しているため、中国の加入が実現するかは不透明だ。しかし一部では「中国はCPTPPをもはや米国など欧米による中国けん制の手段とは見なしていない。これが中国のCPTPP参加申請によって確認できたため、韓国政府の加入申請決定も前倒しできる」との見方も出ている。政治的な考慮が作用したということだ。

 洪副首相は「日本は現在CPTPPの議長国で、福島県産の海産物規制を理由に韓国の加入には否定的だ。しかし来年1月には議長国がシンガポールに交代する」と説明した。日本はこれまで韓国のCPTPP加入に否定的な考えを示してきた。韓国政府関係者は「CPTPP加盟11カ国とはこれまで非公式の協議を行ってきたが、日本だけが否定的だった」と説明した。ただその一方で「来年議長国がシンガポールに代わっても、加入交渉が順調に進むとは考えにくい」との見方も根強い。

■国力ランキング世界1位は米国、韓国8位…日本は?

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