中国、空母艦載ステルス機でも米F35戦闘機と競争

 中国の空母搭載用ステルス戦闘機の試験飛行と推定される写真が最近、ソーシャルメディアを通して公開された。中国国営の「環球時報」英文版は2日、「事実であれば中国の空母プログラムにおいて大きな一歩を踏み出すもの」と報じた。間もなく3隻目の空母が進水する予定となっている中国は、空母戦力の核心である艦載機の開発にも拍車をかけている。

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 ツイッターで最近、空を飛ぶ緑色の飛行機の写真が公開された。米国の軍事メディア「ザ・ドライブ」は、写真の飛行機は中国のステルス機FC31を艦載用に改造したものとみられる、と分析した。狭い空間に機体を停めておける折り畳み式の主翼を採用し、「カタパルト・ローンチバー」が付いているものとみられるという。カタパルト・ローンチバーは、空母から飛行機が発艦する際、蒸気や磁力を利用して飛行機を押し出すカタパルトと飛行機を連結するパーツだ。

 中国の主力ステルスジェット機「殲20(J20)」が米軍のF22に対応して開発されたとするならば、FC31はそれより小さい米軍のF35に対応するステルス機として開発された。2012年に初飛行し、14年に中国の珠海エアショーで一般公開されたが、J20と違って実戦配備はされなかった。

 「失敗した戦闘機」だったはずのFC31は最近、艦載用として再び注目されている。今年6月、中国の湖北省武漢にある模擬空母発艦試験場でFC31に似た戦闘機が待機している写真が、ソーシャルメディアで公開されたこともある。間もなく完成する3隻目の空母からFC31改造型を配備するだろう、との見方だ。米海軍は既に、ステルス機F35の艦載機モデルであるF35Cを空母に配備している。

 中国の空母に搭載されている戦闘機は現在、殲15(J15)が唯一だ。中国はこれまでJ15を代替する艦載機を開発してきた。J15とFC31の設計責任者である孫聰氏は今年9月29日、珠海エアショーで開かれた記者会見にて、次世代艦載機開発について質問を受けた際「間もなく見ることになるだろう」「年を越えることはないだろう」と答えた。

北京=パク・スチャン特派員
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