南極に「仁川氷河」ができた

南極に「仁川氷河」ができた

 南極に「仁川氷河」ができた。仁川市が16日に明らかにしたところによると、英国の南極地名委員会(APC)は最近、ゲッツ棚氷(Gets Ice Shelf)につながる九つの氷河の一つに「仁川氷河(Incheon Glacier)」という名前を付けた。

 APCは、南極西部でまだ名前がなかった九つの氷河に、主な気候会議を開催した世界の9都市の名前を付けた。仁川市は2018年10月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第48回総会を開いたことがある。仁川と共にジェノバ、リオデジャネイロ、ベルリン、京都、バリ、ストックホルム、パリ、グラスゴーの名を取った氷河が誕生した。

 氷河に都市の名前を付けるのは、地球温暖化で氷河が急速に解けていることに対する警戒心を喚起するための措置でもある。今年2月、韓国極地研究所と英国リーズ大学、スウォンジー大学などの研究チームが発表した論文によると、今回新たに名前が付いた九つの氷河など南極西部の14の氷河は急速に解けつつある。14の氷河が解けながら南極海へ流れ込むスピードは、1994年と比較すると25年間で23.8%早くなったことが分かった。それでも、「仁川氷河」の移動速度は25年間で2.9%早くなったにとどまり、14の氷河の中では変化の幅が最も小さいことが判明した。

 論文によると、人工衛星での観測の結果、1994年から2018年までにおよそ3150億トンの氷がこの地域で消えた。これは、世界の海水面をおよそ0.9ミリ高める作用をもたらし得る量だ。仁川市は「仁川氷河」の名前が付いたことを契機として、一段と積極的にカーボンニュートラル政策を展開したいとコメントした。

高錫泰(コ・ソクテ)記者

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