尹大統領夫人のお出かけ服「フルスカート」は今季注目のアイテムだった

尹大統領夫人のお出かけ服「フルスカート」は今季注目のアイテムだった

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の妻・金建希(キム・ゴンヒ)夫人のいわゆる「私服ファッション」ミディ丈スカートが人気だ。ヒザと足首の間の丈のスカートのことで、今月3日に金建希夫人が忠清北道丹陽郡の救仁寺を訪れた時に着ていた、すその広がった黒いミディ丈スカートがまさにそれだ。ファンサイトを通じて購入先のインターネット通販サイト名や5万4000ウォン(約5400円)という価格などの情報まで伝えられた。このネット通販サイトは現在、注文が殺到して配送に約1カ月かかるとしている。また、金建希夫人は11日に夫を見送った際、ベージュのギャザースカートをはいていた。やはりミディ丈だ。ファッション用語では全体的に広がるスタイルという意味で「フルスカート」と呼ばれているが、韓国では「越南(ベトナム)スカート」(1970年代に流行した、丈が長くてすそが広がったスカート)と言えば分かりやすいだろう。

【写真】韓国で人気急上昇中の「金建希スカート」

 フルスカートはネット上で「金建希スカート」とも呼ばれている。大手ポータルサイト「NAVER(ネイバー)」の通販サイト「ネイバーショッピング」で16日現在、「金建希」と入力すると、金建希夫人の靴やスカートを含めて2557件ヒットする。そのうち「金建希スカート」として売っているものだけでも1558件ある。つまり、ネット通販サイトの検索でヒットしやすいように、検索ワードに「金建希」と入れているのだ。別の大手ポータルサイト「daum(ダウム)」の通販コーナーでも「金建希」という言葉が入っているものだけで1036件あった。「金建希スカート」を販売しているネット通販サイトのコーナーは500件に達する。ネット通販サイト「Coupang(クーパン)」で「金建希」と検索すると、「金建希スカート」「お寺でのコーディネート」「金建希散歩ファッション」などの検索ワードがついているアイテムが紹介されている。ネット通販サイトではだいたい1万-5万ウォン(約1000-5000円)台だ。COSなど韓国の女性たちが好きな海外ブランドでも10万ウォン(約1万円)台程度となっている。

 「金建希スカート」が流行の先駆けだったわけではない。ミディ丈スカートは今シーズン最も人気のファッションアイテムの一つだ。かつては「おばさんファッション」の代名詞だったが、新型コロナ流行後は着やすくて楽で活動的な万能アイテムとして人気が上昇している。米国のファッション誌は「水銀柱が上がるほどウエストのラインが下がるのが一般的だが、極端に短いマイクロミニの流行の代案として、エレガントながらも軽やかなミディ丈スカートの需要が高まっている」と分析している。海外コレクションでもミディ丈スカートは脚光を浴びている。BOTTEGA VENETAは人体の運動性にインスピレーションを得てフルスカートのデザインを選んだ。有名高級ブランド「プラダ」はシースルーデザインでセクシーさも添えている。

 ミディ丈は優雅さの象徴でもある。女優オードリー・ヘップバーンが映画『ローマの休日』で見せたスタイルがミディ丈スカート・ファッションの定番だ。1950年代を風靡(ふうび)した「ディオール」の「ニュールック」もミディ丈スカートがベースになっている。英紙「タイムズ」はこのほど、「変わりやすい天気でも、格式のある場でも、そうでない場でも、失敗しないアイテムこそまさにミディ丈スカート」「どんな靴にもジャケットにもよく似合うのでスタイリストが今シーズン一番おすすめするアイテム」と伝えた。

崔宝允(チェ・ボユン)記者

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