韓国東海岸で31年ぶり津波観測 韓国も点検が必要だ【1月3日付社説】

 日本の石川県で起こったマグニチュード7.6の地震の影響で韓国でも東海岸に高さ85センチの津波が押し寄せた。韓国での津波の発生は1993年7月以来31年ぶりだ。特別な被害は報告されていないが、韓国も地震や津波の安全地帯ではないことが改めて思い起こされた。今回の地震はその規模は大きかったが、震源が海ではなく海岸だったため韓国にそれほど大きな津波は来なかったようだ。

【写真】1983年5月26日、秋田県沖を震源とするマグニチュード7.7の大地震で韓国でも江原道三陟の臨院港などに津波が押し寄せた。

 韓国は地震に対しては比較的安全とされているが、津波となれば話は別だ。日本列島の西側で大規模な地震が発生した場合、1時間後には韓国の東海岸に津波が到達する。地震が日本の対馬や台湾で発生すれば、釜山や済州島など韓国の南海岸に津波が押し寄せるだろう。実際に1983年5月に日本の本州西側の秋田県沖で起こった地震で韓国の東海岸に最高2メートル以上の津波が押し寄せ、1人が死亡し2人が行方不明となった。1993年7月に北海道奥尻島北西でマグニチュード7.8の地震が発生した時は東海岸を最高2.76メートルの津波が襲った。犠牲者は出なかったが、4億ウォン(現在のレートで約4300万円)相当の被害が発生した。

 日本で発生した津波が韓国の東海岸に到達するまで1時間かかる。そのため備えさえしっかりしておけば、被害を最小限に食い止められるだろう。緊急支援物資や民防衛警報、住民や船舶の避難対策、原発など重要インフラの安全対策など、津波への備えを定期的にチェックしなければならない。しかも気候変動による天候の急変も相次いでいることから、これまでの基準や災害への備えでは安心できない。今回の31年ぶりの津波を契機に非常時への備えを改めて点検しておくべきだ。

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