傷病休職して1億ウォン受給  曺国代表率いる祖国革新党の比例代表候補者たちに韓国会社員あぜん「こんなことできるの?」

 韓国の進歩(革新)系新党「祖国革新党」の比例代表1番で出馬した朴恩貞(パク・ウンジョン)元部長検事に続き、同党比例代表22番の李圭原(イ・ギュウォン)元検事も「精神科治療」の名目で病気休暇・休職を取り、2年間で1億ウォン(現在のレートで約1130万円)の給与をもらっていたことが分かった。こうした中、一般の社会人の間からは「私企業だったらできないこと」という声が上がっている。大多数の会社員は1年以上の有給休職を取ることも困難な上、疾病休職が終わるなり退職して別の職場へ移るというのは現実的に不可能なのだ。

 二人の元検事がこのように有給休職を取ることができたのは、韓国の国家公務員法によるもの。韓国の公務員は、年次休暇・病気休暇を取っても給与を100%受け取ることができ、疾病休職の場合、1年間は年俸の70%、2年目は50%を受け取ることができる。だが、一般の私企業の中で1年以上の有給休職が可能なところは、大企業ですらまれだ。

 現代自動車の社員は最大1年の疾病休職が可能だが、給与は6カ月までに限って70%の支払いがあり、残る6カ月は無給だ。LG電子は、けがまたは疾病で勤務が難しい場合、最大9カ月までだけ休職が可能で、給与は33%から100%までの支給となる。ロッテ持ち株とロッテデパートの場合、最大1年まで休職が可能だが、月給は90日までに限って50-100%が支給される。SKグループ内で待遇が良い方に属するSKイノベーションは、最大2年まで休職が可能だが、給与の支払いがあるのは1年間だけで、等級別に60-90%の支給を受ける。10大がんを患った場合には100%の支給がある。

 1年以上の有給疾病休職制度を有しているのはサムスン電子とポスコくらいだ。サムスン電子は最大3年まで疾病による休職が可能で、休職中は50-60%の水準の賃金が支払われる。ポスコは基本2年の疾病休職に加えて、人事担当者の承認を受けた場合、1年を追加できる。賃金は通常の80%を支給する。

 病気にかかった社員に会社が治療目的での休職を保障するのは当然の福祉だ。だが一般の社会人は、2年間の疾病休職を終えた後すぐに転職に乗り出すというのは現実的には難しい、と口をそろえる。4大グループ(サムスン、現代自動車、SK、LG)で部長職を務めるある人物は「会社員が疾病休職を申請するのは、大体においてがんや慢性重症疾患のような深刻な病気にかかったとき」だとし「疾病休職を全部使って退職するのは、病気が治らなくて、もっと治療が必要なケース」と語った。その上で「もし休職を最大限、全部使った後にすぐに転職しようと思ったら、評判照会に引っかかり、転職も不可能だろう」と指摘した。

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  • ▲李圭原検事が先月11日、汝矣島の祖国革新党党舎で開かれた入党歓迎式典で曺国(チョ・グク)代表から花束をもらってポーズを取っている様子。/聯合ニュース
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