▲ 韓国最高の知能指数(177)を誇るイ・ハンギョンさんは、中学・高校時代、あまり幸せではなかったという。頭の回転が速かったイさんは、友人たちとの関係が円満でなく、当時のことを「暗闇のようだった」と話した。/写真=文甲植(ムン・ガプシク)記者

 韓国最高の知能指数(177)を誇るイ・ハンギョンさんは、中学・高校時代、あまり幸せではなかったという。頭の回転が速かったイさんは、友人たちとの関係が円満でなく、当時のことを「暗闇のようだった」と話した。/写真=文甲植(ムン・ガプシク)記者

 米国の経済専門インターネットメディア「ビジネスインサイダー」は先月24日「世界天才名簿」を引用し、乙支大医学部3年生のイ・ハンギョンさん(27)が韓国で最も知能指数が高いと報じた。イさんはIQが177で、世界7位だ。1位はIQ198のギリシャの精神科医、エバンゲロス・カチウリスさん(36)。

 IQの高い人たちが加入するメンバーシップ団体としては、韓国ではメンサ・コリア(IQ130 以上)がある。地球規模では、ミステリウム・ソサエティー(130以上)、イーピーキュー・ソサエティー(143以上)、グリア・ソサエティー(147以上)、アイエスアイ・ソサエティー(148以上)、オリンプIQ・ソサエティー(175以上)がある。このうち、最高の天才だけが入会できるオリンプIQ・ソサエティーの現在の加入者数は、世界中で26人だけだ。確率的には、全世界の人口350万人当たり1人しか誕生しないというわけだ。イさんはオリンプIQソサエティーをはじめとするいくつかの団体の会員でもある。

 大田で生まれたイさんは、父親が中学の歴史教諭、母親が教会の伝道師だ。現在、ソウル市蘆原区にある乙支病院で実習を行っているイさんは「高校時代、初めて知能指数検査を受けたとき、150という結果が出た。2007年に全世界の天才500人が受験する高度範囲知能指数検査を受けたときには『170プラス』という結果で、世界で唯一満点を取ったことがある」と話した。

 小さいころからさまざまな遊びを開発するなど、並外れた頭脳の持ち主だったイさんは、50個の単語を一度聞いた後、逆の順番で正確に言えるほか、数十枚のカードを一度見ただけで全ての模様を当てることもあったという。美術にも才能を発揮し、小学生の時にはすでに高校生レベルの実力と判定されたこともあった。

 イさんは、大田の東山高校を全校10位の成績で卒業し、延世大学の工学部に奨学生(4年間受給)として合格したが、浪人して釜山市内にある私立大の医学部に2年間通った。その後再び浪人して乙支大に進学した。高校時代には英語、数学の家庭教師を1カ月ほど受けただけで、後はずっと独学だったという。

 イさんは自分のこれまでの人生について「小学生のときは家族にかわいがられ幸せだったが、中学・高校時代は暗黒期だった」という。いじめられたのかと尋ねると「そうだったと断定はできないが『集団の中の孤独』を感じる存在で、公教育は役に立たなかった」と話した。

 「会話のレベルが違っていました。小学校高学年のころから、私の関心は『地球温暖化』『認知心理学』『死刑制廃止』などでしたが、友人たちは理解できませんでした。大半の友人はバカにしたり『偉そうにするな』と非難したりで、交友関係を維持するのが大変でした」

 中学・高校時代もイさんは天才というより、注意力散漫な生徒として扱われていたという。「授業の進度が遅すぎて、内容もつまらなかったため、1人で問題集を解いていました。いっそ検定考試(日本の高校卒業程度認定試験=旧大検に相当)やホームスクールを選択していれば、もっと早く大学に進学していたと思います」

 酒やたばこも「論理的理由」から拒否していたイさんは、最近になって酒を少し飲むようになったという。「小学生のとき、科学百科で酒やたばこが無駄なものだと知りました。その金があったらロトくじを買った方がいいと思います」。それでも最近酒を飲むようになったのは「言語能力は低下するが、社会性が高くなるため」だと話した。

 ちなみにIQ世界ランキングの2-6位は、リック・ロズナーさん(IQ192、米国)=ヌードダンサー=、ミスラフ・プレデベックさん(192、クロアチア)=数学教諭=、ケネス・ペロルさん(190、米国)=医師=、パトリック・ジモルシェルドさん(178、ドイツ)=大学生=、ティム・ロバーツさん(178、オーストラリア)=コンピューター工学教授=、8-10位はコウノ・タダユキさん(176、日本)=無職=、ピティ・ロジャースさん(175、オーストラリア)=詩人=、ベドゥラン・グリシクさん(175、ボスニア)=無職=だ。

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