韓日が争っている間に日本の国際的な魅力がアップ

文大統領は同期間に友好国をどれだけ作ったのか

 先月、日本でラグビーのワールドカップ(W杯)が終わった後、英国の公共放送BBCが特集記事をホームページに掲載した。その見出しは「我々が日本のラグビーW杯を愛する理由」だ。日本で取材したBBCのプロデューサーは、日本人が規則を守ることを最大の魅力に挙げた。「日本人は規則が好きで、絶対にその規則から外れない。こうした習慣は日本での生活を心地よく快適なものにする」。具体的な例としては、誰もが交通信号を守り、駅のプラットフォームには並んで待つための線が描かれていると書いていた。誰も割り込みをしないとも書かれている。BBCの別の記者は「日本社会は(他人に対する)尊重(respect)について多くのことを教えてくれる」と述べた。

 AFP通信をはじめとする海外メディアは、日本人がオーストラリアやカナダなどほかの参加国の国歌を覚えて歌う「おもてなし」に注目して報道した。マイアミ・ヘラルドをはじめとする外国メディアには、今も日本人がつたない外国語で参加国の国歌を歌う動画が掲載されている。

 韓日間で昨年、「徴用大戦」が始まって以来、韓国では日本を客観的に見ようと努める記事が消えている。徴用判決問題で安倍内閣が今年7月に経済報復措置を取ったことから、「とにかく黙って日本たたき」記事が量産される構造が定着した。

 こういう時ほど視野を世界的次元に広げてみる必要がある。日本は2カ月間近く行われたラグビーW杯で「規則をよく守る国」「親切な国」というイメージをいっそう強固にした。読売新聞が先日、ラグビーを見に日本に来た外国人観光客100人を対象に調査したところ、回答者の79%が「親切だ・友好的だ」と答えたという。また、58%は「悪い点がない」と回答したとのことだ。

 日本は、今年30年ぶりに行われた天皇即位を、自国をPRする機会としても積極的に活用した。今年5月に徳仁天皇が即位した後、10月まで続く即位関連の儀式やパレードで外国人の関心を集めた。このおかげで、韓日関係の悪化により日本を訪れる韓国人観光客数は大幅に減少したものの、ほかの国からの観光客は増加傾向にある。日本の大手旅行会社JTBは、今年の訪日外国人観光客を昨年比7.4%増の3350万人と予想している。中国人観光客が大幅に増えているのに加え、欧米からも訪問客が増加しているからだ。だからだろうか。週末の夜に東京の六本木や新宿に行くと、まるでニューヨークにいるような錯覚を起こすほど外国人が多く見られる。こうした傾向が続けば、来年の東京五輪を機に設定した「年間4000万人の外国人観光客」誘致も決して荒唐無稽(むけい)な目標ではないかもしれない。

 人間の人生と国家の外交には共通点が一つあると思う。年を取るにつれて応援してくれる友人・先輩・後輩を増やす人がいる一方で、敵を作り続ける人もいる。国も同じだ。外交が上手な国は平素から不断の努力をしてさまざまな国々と友好関係を築き上げている。困難に直面したらいつでも助けを求めることができるようにしている。これとは反対に、次々と敵対関係になったり、冷ややかな関係を放置したりする国もある。

 我々が日本と争っている間、相手国は国際的に魅力を高める行いをなおざりにしなかった。最近の日本の外交成果については、別途コラムを書かなければならないほどだ。ならば、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が大韓民国の国政責任を担って以降、国際社会で韓国の「魅力度」はどれだけ上がっただろうか。BBCが日本に注目した秩序順守・他人に対する尊重は同期間にどれだけ上昇したのか。

 文大統領は自身の任期中に「韓国の友人」がどれだけ増えたか、韓国のイメージが国際社会にどのように投影されているのか、深刻に考えてみるべきだ。ひょっとしたら、その方が韓日の歴史問題確執解決よりもはるかに重要かもしれない。

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員

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