サッカー
成長より成績に埋没する韓国ユースサッカー…「第2のソン・フンミン、李康仁」の夢も見られず
韓国のサッカーファンは、今回のFIFAワールドカップ(W杯)で欧州や南米の強豪による試合を目にし、「韓国はなぜあのようなクリエイティブなプレーを見せられないのか」とため息をつく。こうした身のこなしは幼少期から自然と体に染み込ませるべきものだが、韓国国内では選手の個性を生かす指導を受けることが容易ではない。小・中・高校の指導者たちが選手に最も強く求めるのは、果敢なチャレンジよりも「試合で負けない方法」や「ミスをしないプレー」だからだ。
【表】アジアでも「サンドバッグ」と化した韓国サッカー
韓国のユースサッカーは「入試」の影響から自由ではない。どのようなサッカーを見せるかよりも、大会でどのような成績を収めたかが重要視される。一部の突出した選手を除けば、大半が全国大会の成績と試合の出場時間をもとに、プロチームへの入団や大学への進学の可否が決定される。
このような環境において、指導者たちはリスクの少ないサッカーを選択せざるを得なくなる。新たな戦術を実験したり選手たちに自由なプレーを注文したりした結果、成績が出なかったら、「選手の進路」を阻んでいるという批判に直面するからだ。しかも、相当数が契約職である監督やコーチたちは、自身のポストを維持するために、保護者が最も重要視する進学やプロ入団という成果を出さなければならない。
長期的な観点から明確な育成哲学を持ってチームを運営したとしても、数回の大会で期待に届かない成績に終われば、即座に更迭の圧力を受けるケースが少なくない。第一線の学校の指導者たちが「保護者や学校の影響力から自由ではいられない」と抗弁する理由はここにある。
結局、才能のある有望株であっても、大会の成績が最優先になる韓国国内のシステムでは潜在能力を十分に開花させることは難しいという指摘が出ている。12歳の時にオーストラリアへ渡って4年6カ月のサッカー留学をした奇誠庸(キ・ソンヨン)=浦項=、実父の指導を受けながら16歳でドイツに進出したソン・フンミン=LA FC=、10歳の時にスペインへ移住してバレンシアのユースチームで成長した李康仁(イ・ガンイン)=パリ・サンジェルマン=など、韓国サッカーを輝かせてきた看板スターたちも、韓国国内の「学園サッカー(部活サッカー)」の環境で育っていたならば、世界的な選手へと上り詰めることは難しかっただろう―という評価も同じ流れから来ている。