サッカー
韓国が数人の天才ばかりに頼ってきた間、日本はシステムで選手を育成していた サッカーW杯北中米大会
日本は2026年FIFA(国際サッカー連盟)ワールドカップ(W杯)北中米大会のグループリーグでオランダ・スウェーデン・チュニジアと同じF組に入り、「『死の組』に入った」と言われた。4年前のW杯カタール大会でドイツとスペインを破り、ベスト16に進出したものの、今回こそ「不運な犠牲者」になるとの見方が出ていた。
【表】韓国13人・日本62人 欧州リーグ所属選手数比較
ところが、日本は26日のグループリーグ最終戦でスウェーデンと1-1で引き分け、無敗(1勝2分)で堂々とグループリーグを通過した。ヨーロッパの強豪オランダやスウェーデンと対戦しながらも絶えず攻撃し続けて引き分け、比較的弱いチュニジアとの試合ではゴールラッシュをさく裂させて4-0と圧勝した。日本は昨年10月からAマッチ10試合で7勝3分けと一度も負けていない。この期間中にブラジルとイングランドも破った。
これは、W杯北中米大会でA組3位(1勝2敗)にとどまり、「場合の数」を考え続けている韓国とは対照的な成績だ。サッカー・ファンたちは「最近の日本の試合を見ていると、韓国には到底まねできないレベルだと感じる」とうらやましがっている。2010年に埼玉で行われた韓日戦で朴智星(パク・チソン)を中心とする韓国に0-2で完敗し、憂うつそうにW杯南アフリカ大会に出場した日本だが、今や韓国のサッカー・ファンにとって羨望(せんぼう)の対象に変わった。なぜこのような差が生まれたのだろうか。
その背景にはビジョンとシステムの違いがある。日本は1990年代に既にW杯優勝を目指す「100年計画」を立てていた。日本は2005年に「Japan’s Way(日本の道)」プロジェクトを導入し、W杯優勝の目標時期を2050年に前倒しした。
日本サッカー協会が主導する長期ビジョンの核心は、体系的なユース育成だ。5歳から21歳までの有望選手を4歳ごとの年齢層に分け、体系的な育成プログラムを導入した。実力のある有望選手はできるだけ若いうちにヨーロッパに行かせ、Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)のクラブも移籍金の負担を減らし、選手の海外進出を支援した。現在、欧州5大リーグやオランダ、ベルギーなどの主要リーグでプレーする日本人選手は62人に上る。だが、韓国の選手は13人しかいない。
日本はユースから年代別代表チーム、そしてA代表まで、一貫した戦術の方向性とサッカー哲学を共有し、選手たちはそれを繰り返しながら体得していく。絶えず動き、組織力で相手を崩すために個人技を磨きながら、チーム戦術を運用する。クラブレベルから代表まで「日本のサッカーはあらゆる動きに戦術的な意図が込められている」と評されるゆえんだ。卞盛煥(ピョン・ソンファン)元水原三星ブルーウィングス監督は「日本の選手たちはパス一つにも理由とメッセージがある」「弱いパスはワンタッチでボールを出してくれという意味で、強いパスはボールを流して体の向きを変えろという意味だ」と述べた。
森保一監督が約10年にわたり日本代表チームを率いているのも、戦術的な一貫性を保つためだ。森保監督は2017年にU-23(23歳以下)代表チームを指揮し、翌年には日本代表の指揮を執ることになった。ユース代表として活躍していた選手が突然、日本代表チームに選ばれたとしても、チームの戦術を習得し、チームに溶け込むことに何の問題もない。 長期間にわたり同じ指導体制でやってきたおかげで、今回のW杯で三笘薫や遠藤航のような主力選手が負傷しても戦力の損失は目につかない。
一方、韓国のサッカーには長期的なビジョンがなく、目先の成果ばかりを追っているのが現実だ。システムの中で選手やチームが成長するのではなく、数人しかいない特定の個人の能力に依存している。世界最高リーグのイングランド・プレミアリーグ(EPL)得点王ソン・フンミンのようなスーパースターはいるが、チームは強くならない。サッカー関係者の間からは「韓国はときどき、天から天才を授かるが、日本は直接人材を育てている」と言われるのもこのためだ。
韓国は代表チームの監督が毎回変わり、変わるたびに雑音が発生する。W杯カタール大会の時、パウロ・ベント監督が「ビルドアップ・サッカー」を定着させるかと思われたが、「ドイツの元スター」や「2002年韓日共催W杯の英雄」という看板を見てユルゲン・クリンスマン監督と洪明甫(ホン・ミョンボ)監督を次々と任命した。誰が監督になるかによって、細部の戦術はもちろん、代表チームが目指す方向性も揺れる。ベント時代から維持してきたフォーバック戦術をW杯開幕1年前にスリーバックに変え、選手たちを混乱させた。もちろん、監督なのだからフォーメーションを変更することもあり得るだろう。だが問題は、戦術的な方向性があいまいなため、選手たちさえも納得しがたい状況にあることだ。
2024年、大韓サッカー協会は「Japan’s Way」をベンチマークした「メイド・イン・コリア」プロジェクトを発表した。韓国もユースからA代表チームまで一貫したサッカー哲学を徹底させようという趣旨だった。しかし、その後もW杯出場やグループリーグ通過といった「短期目標」に執着する姿勢は変わらなかった。アマチュア・サッカー界も依然として大学入試やプロ入りのため、目先の成績ばかり追っている。
韓国と日本は選手層やリーグ、スタジアムなどのインフラだけでなく、サッカーに対する関心度や態度にも違いがある。韓国代表チームのキャプテンを務めた奇誠庸(キ・ソンヨン)=浦項スティーラース=は「日本の選手たちはサッカー界が発展する可能性があるならば自分を犠牲にできるという姿勢がある」「もっとはるかにサッカーに真剣だ」と語った。
グアダラハラ(メキシコ)=キム・ヨンジュン記者 カン・ウリャン記者