KBSの番組で、脱北者の池成浩(チ・ソンホ)国会議員(野党・未来統合党)に対し「我々が受け入れてやったからといって、身の程を知れ」と発言し物議を醸していた文化評論家のキム・ガプス氏が、番組を降板したことが16日分かった。

 KBSは同日、キム氏の番組降板について伝え「適切でない発言だと判断した」と明らかにした。

 問題の発言は、今月8日に放送されたKBSの時事番組『事事件件』で飛び出した。司会を務めるKBSのキム・ウォンジャン記者が、北朝鮮が脱北者団体による対北ビラを問題視して韓国を猛非難していることについて、パネリストたちに意見を求めた。

 キム・ガプス氏は「実質的な効果もなく内部的なごたごただけを引き起こす行為をしておいて、自分の組織だとか現実の利権関係にこのように関与することを、いつまで傍観しなければならないのか、という思いだ」と話した。

 すると、キム・ガプス氏は突然大声で「私が池成浩議員という人に一言言いたい」と言った。キム氏は「身の程を知ってください! 身の程を知りなさいって! われわれが受け入れてやって議員にまで当選させたからといって、そんなことを言わないでください。池成浩議員、身の程を知りなさいって!」と言った。司会者は「分かりました。興奮しないで、落ち着いて」と述べた。

 これに先立ち池成浩議員は4日、記者会見で「大韓民国の政府は北朝鮮の世襲独裁政権の影響の下で行動している」と述べていた。また「北朝鮮の住民は、世の中で出回っている話を十分に知ることができないのが現実だ。ビラを飛ばす行為が誤った行為だとは考えられない」とも述べた。

 池成浩議員は、キム・ガプス氏の発言が明らかになった後、フェイスブックに「北朝鮮政権の冷酷な人権の現実よりも耐え難いものは、キム評論家の言葉のように脱北者を異邦人扱いすること」と書き込んだ。

 池成浩議員は北朝鮮・咸鏡北道の炭鉱村でコッチェビ(路上生活を送る孤児)として暮らしていたが、14歳だった1996年に生活に困窮して石炭を盗みに行った際に列車にひかれて手足が切断された。2006年に脱北した。

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