韓国最大手のポータルサイト「ネイバー」が、ポータルサイトで多く読まれている記事の順位を示す「ランキングニュース」サービスを22日夕に突如取りやめたことを巡り、事後のうわさが出回っている。この日は終日、韓国政府および与党に対し険悪な尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長関連の記事がランキングニュース上位を席巻し、ネイバーの代表が国政監査に出席して野党議員からさまざまな指摘を受けた日だった。ネイバーが「与野党全てから悪く言われるので、そのまますぐにやめよう」と奇襲決定したのではないか、という疑いを持たれているのだ。ネイバーはこれまで政治・社会・経済など6分野で、ユーザーが多く見ている記事を閲覧数、コメント数に基づき30位まで順位を付けて公開してきた。

 問題は、ランキングニュース廃止の時点が、なぜよりによってこの日(22日)なのかという点だ。ネイバーは22日午後「ランキングニュースをやめる」と奇襲的に発表した。重要な政策を変えておきながら、明確な時期は明かさないまま「きょうのうちに」とだけ異例の発表を行った。折も折、ネイバーの韓聖淑(ハン・ソンスク)代表が国会政務委の国政監査に証人として出席した日だった。この日の国政監査で韓代表は、ショッピング検索語、ニュース編集や検索語操作疑惑などについてさまざまな質問を受けた。また、尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長が秋美愛(チュ・ミエ)法相の「検察壟断(ろうだん)」に反発して国政監査の場でぶちまけた発言の記事が、一日中ネイバーのランキングニュース上位を席巻していた。

 サービス改変時は後続サービスを準備しておき、すぐに切り替えるのが一般的だ。だがネイバーは後続サービスなしにランキングニュースだけをとりやめ、疑念を生んでいる。現在、スマートフォンからネイバーのランキングニュースを見ると「新たに準備中です」という案内文だけが表示される。慶熙大学公共ガバナンス研究所のソン・ギョンジェ研究教授は「ランキングニュースは与党であれ野党であれ不満を持たざるを得ないが、会社の代表が国政監査に出る日にとりやめるのは過度の保身主義に見える」と語った。

 これについてネイバーは「ランキングニュース廃止はユーザーのニュース消費方式が変わったことを反映したサービス改変で、先月に公式ブログを通して既に公開した」とし「他の政治的理由は全くない」とコメントした。

 

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