オンライン囲碁対局中に人工知能(AI)の助けを借りて対局を行ったとの疑惑が持たれていたプロ囲碁棋士キム・ウンジ二段(13)に資格停止1年の懲戒処分が下された。

 韓国棋院は20日、懲戒委員会を招集し、所属棋士内規および専門棋士倫理規定違反責任を問い、キム・ウンジ二段に1年間の公式戦参加不許可を決定した。キム・ウンジ二段は通知書を受け取った日から1年間、全大会への出場が禁止される。

 キム・ウンジ二段は、9月29日、オンライン棋戦「ORO国手戦」の対局で、人工知能プログラムの力を借りたと見られる様子がとらえられていた。韓国代表チームが調査に乗り出し、キム・ウンジ二段が疑惑を認めたことから、2回真相調査が行われた。懲戒委員会は「各種対局で助言や談合を禁じる」(所属棋士内規第3条第2項)などを適用した。「キム・ウンジ二段が未成年者であり、本人も過ちを認め、反省している点が懲戒の程度に反映された」という。

 同日、懲戒委員会が行われた韓国棋院には、キム・ウンジ二段の母親キム・ヨンヒ氏が出席し、「申し訳ないという言葉しか申し上げられない。子育てにばかりきゅうきゅうとしていて、周辺がよく見えていなかった」と述べた。キム・ウンジ二段は既に自身の過ちを反省し、対局者に謝罪するという内容の反省文を韓国棋院に提出している。韓国代表監督を務める睦鎮碩(モク・チンソク)九段は「正しく指導できなかったことについて責任を感じている。囲碁ファンにご心配をおかけして申し訳ない」という謝罪文を発表した。韓国棋院は同日、「人工知能プログラムの使用禁止など」に関する所属棋士内規を新設した。

ホーム TOP