法務部監察官室に所属する李貞和(イ・ジョンファ)検事は29日、検察内部の通信網であるイープロスに文章を掲載し、「尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長の主な懲戒事由である『判事査察』疑惑」について、『罪にならない』とする報告を作成したにもかかわらず、捜査依頼が行われ、その過程でそうした報告書の内容が削除された」と暴露した。最近大田地検から法務部監察官室に派遣された李検事は今月17日、朴恩貞(パク・ウンジョン)監察担当官の指示で大検察庁を訪れ、尹総長の対面調査を行おうとした検事2人のうちの1人だ。

 法曹界と検察内部からは李検事の暴露を「良心宣言」と受け止めている。法曹界関係者は「秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官とその部下の政権寄り検事らが尹総長を排除するために内部の法理検討を黙殺し、結論をでっち上げたことになる。職権乱用で公用書類損傷罪に当たる明らかな犯罪だ」と指摘した。

 李検事は同日午後に掲載した、「(尹総長の)懲戒手続きの問題点」と題する文章で、秋長官が尹総長を懲戒し、捜査を行うべきだとする根拠として挙げた「判事査察」文書の法理検討を自身が行ったと明かした。李検事は「分析の結果、『罪の成立は困難』という結論を下し、法務部監察担当官室にいる検事にも検討を依頼した結果、自分の結論と同じだったため、そのまま記録に残した」とし、「その直後、突然総長に対する職務執行停止決定(24日)と捜査依頼措置(26日)が下された」と語った。

 李検事は「今月24日、文書(判事傾向文書)の作成経緯を知る方と初めて接触を試みた。その直後、突然総長に対する職務停止決定が下された」と述べた。秋長官は24日午後6時ごろ、尹総長の職務停止と懲戒請求措置を発表した。

 李検事は「自分が作成した報告書のうち、(尹総長に対する)捜査依頼内容と両立しない部分は何の合理的な説明もなく削除された。総長に対する捜査依頼決定は合理的な法理検討結果を土台になされたものではなく、その手続きまでも違法だという疑いが捨てられない」と主張した。

 これを受け、李検事の直属の上司で、秋長官の最側近である朴恩貞・監察担当官は自身の名義で反論声明を出し、「最終的に作成された報告書にはそのまま記載されている。報告書の一部が削除された事実はない」と主張した。それにもかかわらず、法務部周辺からは「(尹総長に対する)捜査依頼を行った当時の報告書には、李検事が『罪にはならない』と書いた部分が抜けていた」とする声が相次いで広まった。ある法曹界関係者は「朴担当官は『最終的に作成された』という表現で言い逃れようとしているようだ。法務部の告知ではなく、『監察担当官室』名義で声明が出たこともおかしい」と指摘した。

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