北朝鮮の中堅幹部らの間で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「2番目の嫁」という隠語で呼ばれていることが17日までに分かった。韓国統一部(省に相当)の北朝鮮情報サイト「北朝鮮隠語コーナー」にこのような内容が紹介されている。

 統一部は今月8日から北朝鮮情報サイトの全メニューを修正し、画面構成を見やすく改善した。メニューは「北朝鮮概況」「動向」「テーマ」「専門資料」「地図」の順に調整され、北朝鮮における最新の動向は前面に配置された。韓国貿易協会と協力し、北朝鮮の貿易統計、専門報告書、月刊ブリーフなど、北朝鮮の貿易に関する資料も新たに追加された。

 北朝鮮隠語コーナーも設置されたが、そこには「2番目の嫁」という北朝鮮の隠語が紹介されている。統一部は「北朝鮮の中堅幹部らの間で金正恩氏は『2番目の嫁』と呼ばれている」「よく『2番目の嫁からの命令』『2番目の嫁からの指示』という形で金正恩氏の名前に代えて使われている」と説明した。

 統一部の情報サイトでは北朝鮮の隠語は「全体幹部と特権層に関する隠語」「北朝鮮当局の政策と住民統制に関する隠語」「性に関する隠語」などのカテゴリーに分類されている。現時点でアップロードされた北朝鮮の隠語は「2番目の嫁」だけだ。

 この隠語については2014年4月、米政府系放送局「ラジオ自由アジア(RFA)」が北朝鮮内部の消息筋の話として紹介し、報じたことがある。当時、RFAは慈江道住民の話として「北朝鮮の中堅幹部らは金正恩氏を『2番目の嫁』と呼んでいる。例えば『2番目の嫁からの命令』『2番目の嫁からの指示』という形で金正恩氏のことを比喩して呼んでいる」と伝えた。

 これについては「『次男の嫁を迎えて長男の嫁の情が分かる』ということわざに由来している」との説明があった。死去した金正日(キム・ジョンイル)総書記を「長男の嫁」に比喩し、金正恩氏を「2番目(次男)の嫁」と呼んでいるというのだ。RFAは金正恩氏が「2番目の嫁」と呼ばれていることについて「幹部らの不満を表現したもの」と解説した。

 ほかにも地方で流行する「平壌鏡」という隠語についてRFAは「住民の足の裏を意味する言葉で、外側はつるつるだが、中身は小汚いという意味」との解釈を示していた。これは平壌市の建設を最大の業績とする金正恩氏を蔑視する言葉だという。

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