2015年の釜山大学医学専門大学院入学時に偽造の経歴証明書を提出していたと裁判所が判断したチョ・グク元法務部長官の娘チョ・ミン氏が、入学時の評価において「人格領域」で1位となり、入学奨学金も受け取っていたことが9日、伝えられた。

 チョ・ミン氏は釜山大学医学専門大学院に志願した際、東洋大学総長表彰状など4つの経歴証明書を提出した。これに対して裁判所は昨年12月、4つのすべてに虚偽または操作された書類だとの判断を下した。裁判所は書類操作を主導したチョ・ミン氏の母親・鄭慶心(チョン・ギョンシム)東洋大学教授に懲役4年を言い渡し、「チョ・ミン氏が東洋大学総長表彰状を(同大学に)提出していなかったら、点数が低くて不合格になっていただろう。チョ・ミン氏の合格でほかの受験者が不合格になるという不公正な結果が生じた」と述べた。

 チョ・ミン氏は2014年、釜山大学医学専門大学院入試選考のうち、「国内大学出身者選考」に志願した。本紙の取材を総合すると、同選考による入学定員は15名で、競争率は3.4倍ほどだったという。

 釜山大学は当時、自己紹介書の5項目の1つで「総長および長官級以上の受賞・表彰実績」の記載を求めていた。チョ・ミン氏は鄭慶心教授が偽造した東洋大学総長のボランティア活動表彰状を釜山大学に提出した。当時の同大学医学専門大学院の入試審査員たちは検察の事情聴取で「チョ・ミン氏のほかに表彰実績を記載した学生はほとんどなかった」と話したという。このため、チョ・ミン氏は自己紹介書と関連書類をもとに評価する人格領域評価で志願者の中で1位になったとのことだ。チョ・ミン氏はこの時、学部成績や知性領域などの点数は高くなく、合格者15人中9位で合格した。

 また、チョ・ミン氏は2015年に釜山大学医学専門大学院に入学した時、成績優秀奨学金として70万2000ウォン(現在のレートで約6万6000円)を受け取った。チョ・ミン氏は入学後、留年などで同大学からの成績に関する奨学金を一度も受け取れなかったが、2016年に復学した後はノ・ファンジュン梁山釜山大学病院長=当時=が私的に運営する奨学会を通じて奨学金1200万ウォン(約110万円)を受け取った。検察は、このうちチョ・グク元長官が青瓦台民情首席秘書官だった時に支給された600万ウォン(約55万円)をわいろと判断、チョ・グク元長官の起訴内容に入っている。

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