24日に大田高検を訪れた朴範界(パク・ポムゲ)法務部長官は当初、高検幹部との懇談会を予定していたが、対象者の大半が年次休暇を取り、出勤しなかったため、懇談会が中止されたことが分かった。政権寄りの検事の大半が留任となった今回の検察人事などを巡り、朴長官に対する検察内部の反感が高まっていることを反映した格好だ。

 法務部は同日、朴長官が大田高検を訪れた後で配布した報道資料を通じ、「朴長官は大田高検を訪れ、姜南一(カン・ナムイル)大田高検長および高検幹部と約1時間懇談した」と発表した。しかし、本紙取材を総合すると、当初法務部は大田高検の検事が出席する懇談会を準備していたが、検事の大半が年次休暇を取得したため、「高検幹部懇談会」に変更したという。

 大田高検は姜南一高検長と金錫佑(キム・ソクウ)次長職務代理と6人の検事で構成されている。朴長官との懇談会には姜高検長、金次長職務代理、梁碩祚(ヤン・ソクチョ)企画検事が出席しただけで、残る5人の大半は欠席したという。法曹界関係者は「欠席するわけにはいかない高検長らだけが出席し、残る高検検事の大半が同じ日に休暇を取ったのが偶然の一致であるはずがない。朴長官に『無言の抗議』を行ったものだ」と指摘した。

 高検には主に古参の検事が配属される。現在大田高検の検事のうち3人は司法研修院15期または18期で、朴長官(23期)よりも先輩だ。懇談会後、法務部や検察からは「古参検事の朴範界ボイコット」だとする声が聞かれた。

 一方、朴長官は同日、大田高検を訪れたにもかかわらず、大田地検の関係者とは会わなかった。朴長官は大田高検訪問に先立ち、大田保護観察所で記者懇談会を行い、「自分の意思で(大田地検訪問を)外したわけではなく、誤解されることを嫌って行かないことにした」と述べた。現在大田地検は政権関係者を狙い、月城原発関連の捜査を行っており、不必要な誤解を受けたくないという姿勢とみられる。

 記者懇談会では朴長官が国会で検察人事に関連するメディア報道について、「犯罪行為」と発言したことも追及された。出席した記者から「犯罪行為と言った法的根拠は何か」と問われたのに対し、朴長官は「被疑事実公表罪があり、正確な名称は被疑事件刑事事件公開禁止の原則だ」などと答えた。その上で、「人事は刑事事件と関連があるということか」などという質問が続くと、「これぐらいにしよう」と質問を遮った。当初40分間の予定だった記者懇談会は30分で終了した。

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