コロナの反射利益で昨年好調な実績を挙げた韓国のゲーム各社が、競って大型新作のリリースを予告している。業界では、昨年の営業利益上昇で「実弾」を補ったゲーム各社が、今年は一段と積極的に海外市場攻略へと乗り出すだろう-という見方が出ている。

 ネクソンは今年、パソコンと家庭用ゲーム機のどちらでも楽しめる新作ゲーム「カートライダー:ドリフト」を発売する計画だ。韓国の海外市場である北米や欧州、日本では、モバイルやパソコンゲームよりも家庭用ゲーム機向けのコンシューマーゲームを楽しむ人が多い。コンシューマーゲームは、他のゲームよりはるかに高い画面解像度と高水準のグラフィックなどが要求される。このためネクソンは、「カートライダー」のレースをよりリアルに表現できる4KウルトラHDのグラフィックを適用してゲームを開発していると明かした。今後、同作はマイクロソフトの家庭用ゲーム機「Xbox」をはじめ、世界のユーザーにサービスされる予定だ。

 ネットマーブルは、日本のゲーム会社レベルファイブがスタジオジブリと共同開発したゲーム「二ノ国」をスマートフォン向けモバイルゲームとして新たに誕生させた新作「第2の国」(二ノ国:CROSS WORLDS)を準備している。第2四半期に韓国・日本・台湾市場で配信する計画で、華麗な3Dグラフィックとジブリ特有の感性的なキャラクターを強みとして押し出した。ネットマーブルは、今月14日にメディア向けの先行公開イベントを行い、同作の事前登録受け付けを開始する、と明かした。

 NCSOFTは今年2月9日から、新作モバイルゲーム「Blade & Soul 2」の事前登録を受け付けている。今年2月に行われた先行公開で、NCSOFTの金沢辰(キム・テクチン)代表は「アクションに関してはトップを取ることを目標に開発した」と語った。NCSOFTの関係者は「ひとまず韓国国内の市場で反応を見た後、海外市場でもリリースする」と明かした。

 カカオゲームズは、韓国国内および台湾市場で同時に披露するモバイル新作「オーディン:ヴァルハラライジング」で市場を攻略する計画だ。COM2USもまた今月29日に新作モバイルゲーム「サマナーズウォー:ロストセンチュリア」の配信を控えて、グローバル事前登録を受け付けている。ゲーム業界の関係者は「昨年はコロナで実績が良かったものの、韓国のゲーム会社にはグローバル市場で人材・資本力を総動員した中国ゲーム会社に後れを取っているという危機感が強い」とし「今後、良質のパソコン・モバイルゲームの海外進出とともに、コンシューマーゲームなど新たな市場の開拓へより多くの資金を投入する可能性が高い」と語った。

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