衣料品店の店員に暴行を加えたにもかかわらず、外交特権で処罰を免れた駐韓ベルギー大使夫人が、再び暴行トラブルを起こしたことが分かった。

 

 韓国警察などが5日に明らかにしたところによると、駐韓ベルギー大使夫人A氏は同日午前9時25分ごろ、ソウル市竜山区漢南洞の読書堂公園で、竜山区庁所属の環境美化員Bさんと小競り合いになった。

 Bさんが清掃していたところ、ほうきの柄がA氏の体に触れたため、A氏が怒ってBさんと大声で言い合いになり、互いに押し合うなどのトラブルに発展したという。A氏は途中で転び、腰の痛みを訴えたとも伝えられた。

 双方とも処罰を望んでおらず、実際に管轄署のソウル竜山警察署では告訴状なども受理していないとのことだ。ただBさんは派出所を訪れ、告訴に関して相談したという。

 A氏は今年4月9日、ソウル市内の衣料品店で店員の頭を殴った上、別の店員の頬をたたくなどの暴行を働いた事実が判明し、物議を醸した。暴行の様子が映っている監視カメラの映像まで公開され、非難の世論が噴出した。

 A氏は先月初め、竜山警察署に被疑者として出頭し、取り調べを受けたが、ベルギー大使館がA氏の「外交特権」を維持するとしたため、警察は事件を送検しないことを決めた。

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