▲写真=自走砲K9A1 / ハンファディフェンス提供

 韓国製軽攻撃機「FA50」改良型が英国ファンボロー国際航空ショーで22日(現地時間)に公開された。今月27日にはポーランドと48機の輸出契約を行う予定だ。契約額はおよそ3兆8000億ウォン(約3900億円)。FA50のポーランド向け輸出が正式に決まれば、韓国製軍用機が初めて欧州に進出することになる。

 韓国航空宇宙産業(KAI)の関係者は「今月18日から22日まで英国で開催されるファンボロー国際航空ショーでNATO(北大西洋条約機構)や欧州連合(EU)加盟国の作戦要求図を積極的に反映した性能改良型FA50をデビューさせた」と明らかにした。FA50は韓国の超音速訓練機T50にさまざまな爆弾やミサイルなどを搭載した軽攻撃機だ。KAIはこれに輸出用として空中給油装置や精密爆撃誘導装置、赤外線誘導空対空ミサイルなどを追加し性能を向上させた。とりわけ韓国の技術で開発中のアクティブ電子走査アレイ(AESA)レーダーも装着される予定だ。韓国国防安保フォーラムのシン・ジョンウ専門研究委員は「FA50戦闘機は費用や性能面で競争力を持つ多目的戦闘機と評価されており、韓国の技術で改良可能な点が大きな強みだ」「今後も韓国製AESAレーダーなどを搭載した性能改良型が登場すれば、FA50クラスの機体では世界最高レベルになるだろう」とコメントした。

 今回のFA50輸出などを契機に韓国の防衛関連企業によるポーランド向け輸出額は25兆ウォン(約2兆6000億円)を突破する見通しだ。ウクライナ戦争により各国が自国の防衛に関心を高めていることが背景にあるようだ。ポーランドは現代ロテム製の戦車K2を600台以上輸入する予定だが、これも当初の計画よりも300台以上追加し合計1000台、総額で約17兆ウォン(約1兆7600億円)となる。ハンファ・ディフェンスは自走砲K9を670台以上、約4兆ウォン(約4200億円)をポーランドに輸出するという。

 このような好調な流れを受け韓国の昨年の武器輸出額はおよそ70億ドル(約9500億円)を突破し、過去最高を記録した。韓国輸出入銀行の報告書「防衛産業の特性および輸出戦略」によると、2017-21年の5年間に韓国の武器輸出は176.8%増加した。全世界の武器輸出市場で韓国が占めるシェアは2012-16年の1%から17-21年には2.8%にまで拡大し、世界で8番目に多くの武器を輸出する国となった。1位は米国で、以下ロシア、フランス、中国、ドイツ、イタリア、英国、韓国の順となっている。

梁昇植(ヤン・スンシク)記者

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