▲写真=パク・ギョンラン韓国疾病管理庁長

 新型コロナワクチンを2回目まで接種した人は、未接種者に比べて新型コロナ感染後の心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞の発生リスクが半分以下に下がるという韓国での研究結果が発表された。

 これは、韓国疾病管理庁と国民健康保険公団が26日、両機関のビッグデータを利用して出した官民共同研究によるものだ。嘉泉大学医学部予防医学教室のチョン・ジェフン教授とキム・ヨンウン健康保険公団ビッグデータ戦略本部博士ら研究チームが2020年7月から昨年12月まで韓国国内で感染した成人約23万人を対象に分析を進めた。その結果、2回目ワクチン接種群は未接種群に比べ、感染後の急性心筋梗塞発生リスクが52%、虚血性脳梗塞発生リスクは60%低かった。年齢、基礎疾患の有無、過去の感染歴、重症かどうかなどの変数も考慮して補正した数値だ。疾病管理庁は「新型コロナワクチン接種は感染・重症化予防だけでなく、感染後の合併症発生リスクも減らすという結果が国単位の大規模データ基盤研究により確認されたことに意義がある」「勧告基準に沿って基本接種と追加接種を受けてほしい」と言った。研究結果は米国医師会雑誌(JAMA)オンライン版に掲載された。

 26日午後9時基準の新型コロナ一日新規感染者数は9万7617人で、深夜まで集計すれば10万人を超えるものとみられる。ただし、増加ペースの鈍化傾向は続いている。同日午後9時までの一日新規感染者数は1週間前にあたる19日の同時刻に比べ1.33倍程度で、前日の全感染者数も1週間前の1.35倍だった。1週間単位で一日新規感染者数が2倍に増える「ダブリング」現象が鈍りつつあるということだ。中央防疫対策本部によると、先週(7月第3週)の週間新型コロナ感染者数は42万4877人で、7月第2週の23万2人に比べ84.7%増加したという。7月第2週は同月第1週に比べ105.6%増えていた。しかし、防疫当局は「実効再生産数(1を超えると流行拡大)は依然として1を上回っている」「今後2-3週間は増え続けると予測される」と明らかにした。先週の実効再生産数は1.54で、先々週(1.58)よりやや下がったが、4週間連続で1を上回っている。

 先週の韓国国内の感染者のうち、オミクロン株のBA.5系統検出率は先々週に比べ1.9ポイント高い49.1%で、海外流入まで合わせれば韓国国内のBA.5検出率は56.3%に達した。重症者と死亡者の増加傾向も続いている。先週の新規重症者数は144人で、先々週(71人)の2倍以上だった。死亡者数は127人で、先々週(104人)に比べ22.1%増えた。人口10万人当たりの感染者発生率は、ワクチン接種率が低く、団体生活の時間が長い10代などで高くなっている。先週の人口10万人当たりの一日平均発生率は10代が208.0人と全年齢層の中で最も高く、次いで20代が167.7人、0-9歳が148.1人の順だった。

キム・ミンジョン記者

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