▲写真=韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相/NEWSIS

 韓国の格安航空会社(LCC)イースター航空の不正採用に韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相と共に民主党の李元旭(イ・ウォンウク)、梁基大(ヤン・ギデ)両国会議員が関与していたとする疑惑が4日、国会での国政監査で指摘された。国民の力の尹暢賢(ユン・チャンヒョン)国会議員は同日、政務委員会の国政監査で、「イースター航空に採用された従業員のうち、野党関係者による請託疑惑が持たれている人物がいる」とし、関連資料と実名を公開した。 名指しされた野党関係者は疑惑を否定した。

 イースター航空は民主党出身の李相稷(イ・サンジク)元議員が設立した会社。李元議員は数百億ウォン規模の横領・背任罪で今年1月、懲役6年の一審判決を受けて収監され、6月に保釈された。李元議員はイースター航空の不正採用に関与した疑惑も指摘されている。国民の力はこれまで「李元議員が文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の娘婿を優遇採用したが、民主党公認で国会議員になったため、まともな捜査が行われなかった」とする疑惑を主張してきた。

 尹暢賢議員は韓明淑元首相、李元旭、梁基大両議員の名前が「推薦人」欄に書かれたイースター航空の2014年修習副機長入社志願者名簿を公開した。資料には「韓明淑議員」「李元旭議員」「梁基大光明市長」という氏名と当時の肩書きが書かれている。尹議員は「韓元首相が関与した人物は(採用過程で)70人中70位だった」「李元旭、梁基大両議員が関与した人物はそれぞれ70人中42位、132人中106位だった」と主張した。尹議員が言及した70人は1次面接者の人数であり、最終合格者は約20人だったとされる。尹議員は「これが誤った資料ならばイースター航空を相手に問題にすればよく、まともな資料だとすれば謝罪すべきことだ」と述べた。

 尹議員側は本紙の電話取材に対し、「国政監査で公開した採用関連資料は公益情報提供を通じて受け取り、数百人に達する志願者の個人情報が詳細に書かれているため、改ざんされたとは見なしにくい」とし、「『推薦人』欄になぜ野党関係者が含まれていたのか、しっかり捜査がなされれば真実が明らかになるだろう」と指摘した。

 イースター航空に採用を働き掛けたと名指しされた野党関係者は疑惑を否定した。 韓明淑元首相は電話取材に対し、「全く知らず、初めて聞く話だ」と答えた。梁基大議員は「就職の働き掛けを行ったこともなく、尹議員が対象者として名指しした人物を全く知らない」「事実でないことが明らかになった場合、(尹議員は)責任を取って国会議員職も辞任すべきだ」との声明を出した。李元旭議員は特に立場を表明しなかった。

金承材(キム・スンジェ)記者、周希妍(チュ・ヒヨン)記者

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