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野党「法治を掲げるナチス」与党「犯罪容疑者にすぎない」…李在明代表聴取めぐり対立
韓国野党共に民主党は10日、検察当局が同党の李在明(イ・ジェミョン)代表に出頭を求め、事情聴取を行ったことについて、「ナチス」「朝鮮総督府」といった単語まで使って批判した。与党国民の力は李代表に対する検察の聴取を「個人の不正」だとし、「独立運動をしたわけではない」と反論した。
【写真】12時間にわたる検察聴取終えた李在明・共に民主党代表
民主党所属議員43人は同日、李代表の検察出頭現場に集結した。朴洪根(パク・ホングン)院内代表、鄭清来(チョン・チョンレ)、朴賛大(パク・チャンデ)、高ミン廷(コ・ミンジョン)、徐徐瑛(ソ・ヨンギョ)、張京泰(チャン・ギョンテ)の各最高委員ら党指導部のほか、評議員まで李代表を擁護した。朴院内代表は「野党第1党の現職代表を検察に出頭させた政権は、韓国憲政史上初めてだ」とし、「表向きは法治を云々するが、その実体は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の政敵を取り除き、野党を弾圧しようとする非道な鉄拳統治にほかならない」と述べた。朴院内代表はまた、「尹錫悦政権は大庄洞疑惑を無差別に捜査しても何も出てこず、嫌疑なしで終結した事件まで手当たり次第に捜査し、野党弾圧に乗り出した。ドイツのナチスと(日帝時代の)朝鮮総督府が国民を脅す際に掲げたのも法治だった」と語った。金星煥(キム・ソンファン)政策委議長は「尹錫悦政権は全斗煥(チョン・ドゥファン)の残忍さと李明博(イ・ミョンバク)の邪悪さと朴槿恵(パク・クンヘ)の無能さをすべて備えた政府だと言われる」と述べた。林五卿(イム・オギョン)広報は李代表の出頭現場で涙を流した。
これに対し、国民の力の朱豪英(チュ・ホヨン)院内代表は「李代表が城南市長在職中に個人的に犯した問題と関係があるのに、なぜ民主党が総出で阻止し気炎を上げるのかよく分からない。第1党の威勢と力では捜査を防いだり阻止したりできない」と話した。金美愛(キム・ミエ)院内広報は、「李在明代表は司法的観点からみて、『城南FC』『大庄洞』『弁護士費肩代わり』などの不正容疑が持たれている一犯罪容疑者にすぎない」とし、「李代表の個人的犯罪不正容疑は、国民と国に対する裏切りであり、国を救う独立運動や民主化運動ではない」と批判した。
民主党の非李在明派も「国民に『防弾』ぶりを自ら見せた」と評した。民主党の趙応天(チョ・ウンチョン)議員はSBSラジオの番組で、「指導部総集結」について、「防弾という枠組みをさらに固めるものだ」とした上で、「防弾という枠組みから脱却すべきだが、違うというアリバイを主張するのはますます難しくなる」と指摘した。
梁昇植(ヤン・スンシク)記者