これまでさまざまな不正が絶えなかったタイ警察で、今度は賄賂を支払ったことを示すステッカーを貼ったトラックが過積載車両の取り締まりをパスしていた事実が明らかになった。

 1日のバンコクポストによると、ダムロンサック警察長官は、警察に賄賂を支払ったことをひそかに示すステッカーを貼り、高速道路を違法運行し、取り締まりを避けたトラックが実際に存在したと発表した。

 過積載取り締まりを巡る不正は、最近の総選挙で第1党に躍進した前進党のウィロット議員による指摘で表面化した。

 ウィロット議員によると、特殊なステッカーを貼った過積載トラックの運転者は逮捕されず、過積載取り締まりのための路上の計量台に停車しなくてもよかったという。ステッカーはウサギ、笑う太陽、カンフーパンダのなどさまざまな形があり、月に数千バーツ払えば手に入るとされる。

 論争が拡大すると、警察は高速道路警察局長などを異動させ、捜査に着手した。ダムロンサック警察長官は「『賄賂支払い済み』ステッカーが長い間存在してきたことを認める。すべての機関が実態把握を急いでいる」と述べた上で、今回の事件に関与した人物は懲戒と法的な処罰を受けることになるとし、今年少なくとも79人が免職処分になったと説明した。

キム・ジャミン記者

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