▲イラスト=UTOIMAGE

 物価高などで自営業者の負担が大きくなっている中、トンカツを5人前注文した客に「フードデリバリーアプリのレビューをよく書いてやる」と言われ、トンカツ5枚を追加要求されたという訴えがあった。

 これは3日、自営業者向けインターネット・コミュニティー・サイト「痛いから社長だ」に、「朝からモンスターカスタマーに会った」と訴えるトンカツ店店主の投稿が掲載されたものだ。

 ソウルでトンカツ店を経営しているというAさんは「朝からトンカツ5人前の注文があり、『大口の注文が来た』と思ってフライヤーに火をつけたところ、注文要求内容を見て不安になり、こちらからキャンセルをした」と書き込み、注文書の写真を公開した。

 Aさんが公開した注文書によると、この客は同日午前、軽洋食の「王トンカツ」を5人前注文している。配達代を含めた注文金額の合計は7万ウォン(約8000円)だった。

 ところが、その客は注文要求内容欄に「レビューを書くから、トンカツ1人前に1枚ずつサービスしてほしい。7人で食べるので、スープとソースを7つにして」と書いていた。

 Aさんの話では、この客は注文がキャンセルされると「なぜキャンセルするのか」と店に抗議の電話をかけてきたという。

 Aさんが「要求を受け入れるのが難しいのでキャンセルした」と説明すると、客は「注文した客の許可を得てキャンセルすべきだろ。韓国消費者院(消費生活センターに相当)に通報する」と言った。

 「話が通じない」と思い、Aさんが電話を切ると、この客は抗議の電話をかけ続けてきたとのことだ。そこでAさんが「営業妨害で告訴する」と警告したところ、抗議の電話が止まったという。Aさんは「本当にこの客を営業妨害で告訴するつもりだ」と怒りをこらえ切れない様子だった。

 デリバリーアプリ利用客によるカスタマーハラスメント(カスハラ)問題が相次いでいる。無料サービスで付いてきた飲み物に対して、自分が好きなブランドではないという理由でレビュー攻撃を繰り返した客もいる。いたずら目的のレビュー攻撃もあった。レビュー攻撃されると、デリバリーアプリの注文数が大幅に減るという。

 これに伴い、大手デリバリーアプリ「配達の民族」では昨年、「韓国のデリバリーアプリ企業としては初めて国際基準を反映させた新しいレビュー運営方針を立てることにした」と発表した。

キム・ミョンイル記者

ホーム TOP