▲共に民主党の教育研修院長を務める鄭鳳株・元議員(写真左)が昨年1月、韓国国会で開かれた教育研修院発足式で李在明代表と握手をしている様子。/ニュース1

 韓国の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」でソウル江北乙選挙区の公認を受けた鄭鳳株(チョン・ボンジュ)元議員が、北朝鮮の木箱地雷で被害に遭った将兵らをばかにした過去の発言について「当時、直接電話をかけておわびを申し上げた」と語った。だが被害に遭った将兵らが「謝罪を受けたことはない」と反論すると「当時、自由韓国党の議員におわびを申し上げた。当事者には言っていなかった」と発言を翻した。

 2015年、北朝鮮は非武装地帯(DMZ)南の韓国側出入り口のすぐ前方に木箱地雷を埋設した。韓国軍の下士官2人が、この地雷を踏んで足を失う重傷を負った。若い青年らが、国を守って生涯癒えない傷を負うことになった。ところが鄭氏は17年、「DMZに入って地雷を踏んだ人らに、松葉づえを一つずつ景品として渡すよ」と発言した。波紋が広がると、後になって謝罪したが、それすらもうそで言い繕ったのだ。

 李在明(イ・ジェミョン)代表の反応もまた納得できない。李代表は「本人が当時謝罪して、非常に長い歳月がたったという点をご理解いただきたい」と述べた。基本的な人間性が疑われる事件にもかかわらず、謝罪が事実であったかどうか確認もしないまま、握りつぶしてやり過ごそうとしたのだ。波紋が広がると、後になって「深刻さを理解している。対策を講じたい」と語った。

 鄭・元議員はこれまで、頻繁な暴言と不適切な言行で物議を醸してきた。2015年に曹渓宗を北朝鮮政権になぞらえて仏教界の反発を買った。釈明記者会見のとき、女性信徒を押して転倒させ、罰金70万ウォン(現在のレートで約7万8000円)を言い渡された。ユーチューブで、政治的傾向が違う国民を「虫けら」と呼び、与野党議員らをののしった。セクハラ疑惑で、先の総選挙では公認から排除された。セクハラ疑惑を報じた記者らを告発したが、裁判所で棄却された。それにもかかわらず鄭氏は今回、ソウル江北乙区の予備選資格を得た。民主党は、この選挙区の現役議員で非李在明系の朴用鎮(パク・ヨンジン)議員に対して最下位の評価を付け、朴議員は「30%減点」されることになった。そのおかげで鄭・元議員は公認を受けた。

 このような結果は、鄭・元議員が親李在明を自任して李代表をかばい、反対派には暴言を浴びせて攻撃した「功績」のおかげだ。大統領選のとき、李代表を支持しない人々に向けて「ゆでたイワシの頭ども」と言った。地方選挙敗北の責任論が起きると「なぜ李在明一人の責任なのか。党全体の責任」と言った。全党大会現金入り封筒事件では「宋永吉(ソン・ヨンギル)元代表が李在明代表を引っ張り込んではならない」と主張した。党非常対策委員長が李代表の言うことを聞かないことから「9級公務員に行け」とののしった。

 李代表は、こんな鄭・元議員を党教育研修院長に任命した。どういう「教育」「研修」なのか。民主党は、鄭・元議員の公認を遅まきながら取り消した。公認が取り消されたのだから、次点の朴用鎮議員を公認するのが常識だし、道理にかなっている。ところが第三の人物を公認するという。非李在明系は問答無用で取り除くという話だ。民主党の公認では、こんな無道なことがほぼ毎日起きている。

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