▲2022年8月、ある児童公園で、乾かすために誰かが張ったテント。写真=インターネット・コミュニティー・サイトより

 「マンションの地下駐車場にテントが設置されている」という投稿がインターネットであり、共用部分の無断占有に関する問題があらためて注目されている。これまでにもマンションに付設されている児童公園や駐車場などの共用部分にテントが設置され、入居者に不便を強いる事例がネット上で物議を醸してきたが、専門家の間では「単に設置しただけでは法的処罰が難しい」という反応が支配的だった。

 共用部分の無断占有に対する問題があらためて注目されるきっかけとなったのは、あるネット・コミュニティー・サイトに7日、マンション入居者Aさんが「今まで生きてきて、マンションの地下駐車場にテントが張られているのを見たのは初めて」というタイトルの投稿をしたことだ。

 Aさんは「マンションの地下駐車場に車を見に行ったところ、なんと大きなテントが張られていた。圧倒的な大きさで、私は何かの見間違いではないかと思った。サイズもサイズだが、中に寝袋もあるし、蚊取り線香をつけた跡まであった。テント周辺に漂う蚊取り線香のにおいがすごい。駐車スペースを2台分も占めている。これは一体、何なんだ」と書いている。

 Aさんが掲載した写真を見ると、本当にテント一張りが車1台分以上のスペースを占めて設置されている。駐車場は満車ではなく、テントの周辺をはじめ、他の所もかなり空いている状況だ。

 ネット上では賛否両論がわき起こっている。一部に「車を止めておくための空間になぜ、やたらと物を置くんだ」「排ガスもいっぱいだし、換気もできないのに、どうして駐車場にテントを張るんだろう」「なんで共用部分を占領するんだ」などの批判がある一方で、「どうせ駐車スペースはガラガラだ。何が問題なのだろうか」「週末ずっと雨が降ったから、しばらく乾かそうと思ってテントを張ったのかもしれない」などの理解を示す声もあった。

 マンションの共用部分を用途外の目的で使用し、ネット上で議論になったケースは今回が初めてではない。

 2022年7月にもAさんの事例と同様、ある入居者がマンション地下駐車場にテントを設置し、ネット上で論争を巻き起こした。

 同年8月には、マンションに付設されている児童公園でテントを乾かしている様子がカメラにとらえられた。ブランコやすべり台など児童公園の遊具全体にわたりテントが干されていたため、当時は非難の声が支配的だった。初めてこれを情報提供したネットユーザーも「迷惑キャンパーたち これは(越えてはならない)一線を越えている」「子どもたちはどこで遊べばいいんだ」と怒りを見せた。

 現行法上、マンションなどの集合住宅で通路・階段・駐車場などの共用部分を個人が占有し、独占的に使う行為は違法とみなされている。「集合建物の所有および管理に関する法律」第10条第1項によると、マンション共用部分は区分所有者全員の共有に属するため、ある入居者が正当な権利なしに共用部分を無断で占有・使用した場合は、他の入居者の権利を侵害し、不当利得を得たとみなされるためだ。

 法務法人ロゴスのクォン・ヒョンピル弁護士は、児童公園の無断占有が騒動になった時、動画共有サイト「ユーチューブ」の自身のチャンネルで、「共用部分を無断で使用したなら、民事上・刑事上の責任を問うことができる」「無断で独占使用した場合、民事上の損害賠償請求が認められ、さらに共用部分が毀損(きそん)された場合は器物損壊罪も成立する可能性がある」と述べた。

 ただし、共用部分が毀損されず、物を一時的に置いていたとしたら、法的処罰は現実的にみて難しい。クォン弁護士は「テントを干しただけでは器物損壊罪は成立しない。この場合は民事上の責任を問うことはできるが、民事上の撤去・請求が可能になるのは、共用部分を独占して使用し続け、他人の利用を妨害したケースだ。共用部分にテントを干す程度の一時的な使用制限では民事上の損害賠償請求は難しい」と語った。

パク・ソンミン記者

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