【TV朝鮮】(アンカー)

 韓国軍は先週末、「北朝鮮は韓国向け宣伝放送用の拡声器を撤去し始めた」と発表しました。 韓国政府は、韓国が北朝鮮向け拡声器を撤去するや、北朝鮮がこれに呼応する措置を取ったと解釈していましたが、TV朝鮮が取材した結果は少し違いました。北朝鮮が撤去したという韓国向け拡声器はたった2基で、そのうち1基は撤去当日に再設置されたということです。では、あとの1基はどうなったのでしょうか? イ・テヒョン記者が独自取材しました。

【写真】韓国軍「北の韓国向け拡声器は9日土曜日午前、一部で撤去する動きを確認」→李在明大統領「韓国の措置に合わせて北も相互撤去してくれればと思います」

 (記者リポート)

 今月9日、韓国軍は緊急告知のショートメッセージで、「午前から北朝鮮が韓国向け拡声器を撤去する活動が確認されている」と発表しました。

 (イ・ソンジュン韓国合同参謀本部広報室長)

 「北朝鮮の韓国向け拡声器は今月9日土曜日午前、前方地域の一部で撤去する動きが確認されました」

 韓国統一部(省に相当)は、韓国の北朝鮮向け拡声器の撤去に北朝鮮が応じたと評価し、李在明(イ・ジェミョン)大統領もこれに言及して期待している様子を見せました。

 (李在明大統領〈12日の閣議で〉)

 「大韓民国の措置に合わせて、北朝鮮側も不必要かつ費用のかかる拡声器を相互撤去してくれればと思います」

 TV朝鮮が取材した結果、北朝鮮が9日に撤去したという韓国向け拡声器は京畿道金浦市と坡州市の戦線でそれぞれ1基ずつ、合わせて2基であることが分かりました。

 ところが、坡州市で撤去されていた韓国向け拡声器1基は撤去当日の午後、再び設置されていたことが確認されました。

 「撤去が始まった」という韓国軍の発表からわずか数時間後でしたが、韓国軍は再設置されていたという事実は公表していませんでした。

 あとの1基はスピーカーが取り外されていましたが、電線や台などはそのまま残っていることが確認されました。

 TV朝鮮の確認要請に対し、合同参謀本部の関係者は一部再設置されていたことを認めました。

 その一方で、「北朝鮮の動きが完全撤去なのか、それとも整備なのかはまだ断定できない」と言いました。

 北朝鮮は最近まで一部地域で拡声器の整備作業を行っていたと観測されています。TV朝鮮、イ・テヒョンがお伝えしました。

(2025年8月12日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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