▲イラスト=UTOIMAGE

 ロシアのミスコンテスト(美人大会)受賞者が、エルク(シカの一種)と衝突するという交通事故に遭い、治療を受けたものの合併症で死亡したことが分かった。

 ロシア国営のロシースカヤ・ガゼータ(ロシア新聞)などが17日、報じた。それによると、この女性はミス・ロシアに出場した経験のあるクセニヤ・アレクサンドロワさん。今月12日に病院で亡くなった。

【写真】クセニヤ・アレクサンドロワさん

 アレクサンドロワさんは先月5日、トベリ地域で夫と一緒に車で高速道路を走行中、交通事故に遭った。エルクが突然飛び出してきて、車のフロントガラスに衝突し、その衝撃で助手席に乗っていたアレクサンドロワさんが脳に損傷を負ったのだ。

 アレクサンドロワさんの夫は「エルクが飛び出してきて衝突するまでの間に、何もすることができなかった。彼女は衝撃の直後に意識を失い、全てが血まみれになっていた」と事故当時の状況を振り返った。

 アレクサンドロワさんは病院に搬送されたが、長い間昏睡状態に陥っていた。ベッドの上でしばし意識を取り戻したこともあったが、すぐに髄膜炎と診断され、容態が悪化して合併症で死亡した。

 アレクサンドロワさんは2017年のミス・ロシア大会で準優勝し、同年にロシア代表としてミス・ユニバースに出場した。モデルとして活動していたほか、モスクワにある大学で心理学を専攻して学位を取得し、心理劇療法(演劇的技法を用いた集団精神療法)治療師の資格も手にした。

 アレクサンドロワさんは4カ月前に夫と結婚したばかりだったため、いっそう悲しみが広がっている。SNS(交流サイト)には、結婚して夫と幸せに過ごしている写真が多数残されている。モデルエージェンシーは声明で「アレクサンドロワさんは賢くて才能にあふれていた。周囲の人々に刺激を与え、ぬくもりを伝える方法を知っていた。彼女は永遠に美しさとやさしさ、内面の強さを象徴するだろう」と哀悼の意を表した。

チェ・ヘスン記者

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