李在明政権
韓国統一相「北にとっては韓国自体が最大の脅威」「北に武力衝突を誘発させる犯罪を行ったのが尹錫悦政権」
16日に開かれた外交・統一・安保分野国会対政府質問で、統一部(省に相当)の鄭東泳(チョン・ドンヨン)長官と、保守系野党「国民の力」所属で脱北者出身の朴沖綣(パク・チュングォン)議員が対北政策を巡って互いに舌戦を繰り広げて激しく衝突した。
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朴議員はこの日、ソウル市汝矣島の韓国国会で開かれた対政府質問で、鄭東泳長官に「北朝鮮は体制の脅威を感じているのか」と質問した。これに対し鄭長官は「北にとっては韓国自体が最大の脅威」だと答弁した。その上で「南の国防費は66兆ウォン(現在のレートで約7兆円。以下同じ)」「北朝鮮のGDPは40兆ウォン(約4兆2000億円)だが、韓国のGDPは2000兆ウォン(約210兆円)だ。韓国の存在自体が彼らにとっては脅威」と述べた。
朴議員は「長官は真実を糊塗(こと)していらっしゃる」とし「韓国が先に挑発したことがあるか。これまでの全ての挑発は北朝鮮から先に仕掛けた」と質問した。すると鄭長官は「先に挑発したことはある」「2024年、3回にわたって無人機を飛ばし、ビラを散布した」と答弁した。さらに「北朝鮮に対し武力衝突を誘発させる、天人共に許せぬ犯罪を行ったのが尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権」だと断じた。
朴議員が「北朝鮮が先に送り込んだ」と言うと、鄭長官は「反省すべきだ」と答弁した。朴議員は「詭弁(きべん)だ」と反発したが、鄭長官は「あの人物は今、監獄に行っている」と答弁した。
鄭長官は「朴沖綣議員は『先に来た統一』と呼ばれる3万4000人の北郷民の名誉を代表している」と発言し、朴議員は「自由国民という名で脱北者を冒涜(ぼうとく)し、北朝鮮住民を冒涜するな」と言い返した。鄭長官は「朴議員は平和と安定の伝道師になるべきだ。対決と敵対の伝道師になってはならない」と発言した。
ここで朱豪英(チュ・ホヨン)国会副議長が乗り出して舌戦を止めた。朱副議長は「この席は国務委員(閣僚)が議員から質問を受けて答弁する席。国務委員が議員に教える席ではない」といさめた。
キム・サンユン記者、イ・ヘイン記者